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ハニードロップ

私の隣の席の彼はバスケ部に所属している男の子。

性格は何と言うか、努力家で真っ直ぐで案外お世話好きって言うのが私から見た彼。

だって、良く後輩の男の子達の面倒見てるしね。

「はよ、名無し」

「おはよう、清志くん」

そして、私はそんな彼に片想いをしていたりする。

何があっても告白とかはする気はないけどね。

そうこう考えていると、彼が私の肩を軽くつついてきた。

「……なあ、名無し」

「んー?」

軽くそちらを向けばキラキラと輝くイケメンフェイス。

私は自分の胸が大きく高鳴ったのが分かった。

しかし、それを表に出すことなく返事を返せば悪戯をしようとしている子供のような笑みを浮かべる彼。

そんな彼がゆっくりと笑顔を浮かべながら口を開いた。

「……俺がお前のこと好きって言ったらどうする?」

突然の言葉に一気に顔を紅くした私と驚いた風にこちらを見ながら段々と紅くなる清志くん。

「え、ちょ……」

「こっち見ないで!」

私は思わずその場から飛び出そうとする。

でも、それは彼が許さなかった。

「待てって!」

ガシリと掴まれた腕と引っ張られる私の体。

彼は私を連れて人通りの少ない階段まで来ると私の手を離して続けた。

「……えっと、あのさ、お前って俺のこと好き?」

「わ、悪い?」

キッと睨みながらそう言えば紅くなる向こうの頬。

「いや、悪いって言うかさ……俺も好きなんだよな」

視線をさ迷わせながら頭を掻く目の前の彼。

「両想い?」

「だろうな」

私達は思わずその場で吹き出すと、お互いに告白しあって教室に戻った。

それからやけに高尾くんという清志くんの後輩に絡まれるようになった。

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