小さい頃、偶然口に入れてしまった悪魔の実のせいで私は聞きたくもない声や見たくもないものが見える様になった。
人の心の声や死んだ人の声。
そして、血だらけになって恨めしそうに街などを歩き回る幽霊たち。
だから、私はその声や人達が見えないようにゴーグルやヘッドホンを付けるようになった。
そうすれば幽霊は見えないし、ヘッドホンでは音楽を流せば声は聞こえない。
そして、ある程度のもの後に目を瞑って生きだしたある日。
その男は現れた。
「俺はルフィ、海賊王になる男だ!」
馬鹿な発言に馬鹿な夢。
それでも、彼の目はキラキラと輝いていてその言葉に嘘偽りは見えなくて。
「……その夢叶えてみなよ」
私は彼について行くことを決めた。