21 「いえ違います」 ばっさりと切られた。 そうか違うんですか、そうですか 「え、でもなんで私が違う世界の住人だってわかったんですか?」 「それはわたしの占でズバッと見えたからですよ☆」 「へ、へー」 占い?まじで?わかっちゃうの? すごいなこの時代の占い師は そんなことまで見えちゃうんだ あれだよね、もう鳥じゃなくて神様の域だよね、そこまで見えちゃうと 「不思議な方が現れるとは見えましたが、まさかここでお会いできるなんて」 「あ、私家康様に保護してもらったんです」 「まぁっ、さすが家康さん!家康さんは紳士だって聞いてます」 「そうなんです!家康様は紳士なんです!」 「ところで紳士って何ですか?」 「え?」 わーおこの鳥さんは天然さん☆ってやつですか? 「紳士ってのは家康様のことを言うんです。つまり家康様=紳士、紳士=家康様」 「いこーる?」 「とりあえず家康様は素敵な方ってことですよ☆」 ………。 …だめだな、私がやってもかわいくない… 痛い痛い痛い痛い自分痛い 自己嫌悪に陥っていると鳥さんがビシッと指を指した。 まるで涼●ハルヒのように 「素敵な方は宵闇の羽の方です!」 「へ?よいやみ?」 「そうです!わたしをズバッとズバババっと助けてくれた、とても素敵な方です」 「へー」 「あなたも会ってみたらわかりますよ、もう本当にかっこよくて…」 鳥さんはうっとりとしている。 これはもう恋する乙女の顔だ。 きっと私も家康様を想像しているとこんな顔をしているだろう。 いや、こんなにかわいくないけど… 「…鳥さんはその宵闇さんが好きなの?」 「え?…そうです、えへへ」 うわっかわいい! やっぱり美少女がやると違う そのはにかんだ笑顔が素敵!目の保養!お人形さんみたい 「そういう貴方も、家康さんのことが好きなんですか?」 「ええ?いや、私はべつに…」 「わたしに隠しごとは駄目ですよ、シュバッと見えちゃいますから☆」 「うー…絶対誰にも言っちゃだめですよ」 「もちろんです!やっぱり好きなんですね」 「…うん」 ひー恥ずかしい!なんだこの女子高生の会話は! ってそういえば私女子高生じゃんJKじゃん 「わたしたちは…ってそういえばお名前きいていませんでした」 「あ、私はななしごんべです」 「ごんべさん!わたしたちは恋する乙女です!一緒に頑張りましょう!」 「はい!」 乙女同盟だ!これぞ青春ってやつだよね! |