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「いえ違います」

ばっさりと切られた。
そうか違うんですか、そうですか

「え、でもなんで私が違う世界の住人だってわかったんですか?」
「それはわたしの占でズバッと見えたからですよ☆」
「へ、へー」

占い?まじで?わかっちゃうの?
すごいなこの時代の占い師は
そんなことまで見えちゃうんだ
あれだよね、もう鳥じゃなくて神様の域だよね、そこまで見えちゃうと

「不思議な方が現れるとは見えましたが、まさかここでお会いできるなんて」
「あ、私家康様に保護してもらったんです」
「まぁっ、さすが家康さん!家康さんは紳士だって聞いてます」
「そうなんです!家康様は紳士なんです!」
「ところで紳士って何ですか?」
「え?」

わーおこの鳥さんは天然さん☆ってやつですか?

「紳士ってのは家康様のことを言うんです。つまり家康様=紳士、紳士=家康様」
「いこーる?」
「とりあえず家康様は素敵な方ってことですよ☆」

………。

…だめだな、私がやってもかわいくない…
痛い痛い痛い痛い自分痛い

自己嫌悪に陥っていると鳥さんがビシッと指を指した。
まるで涼●ハルヒのように

「素敵な方は宵闇の羽の方です!」
「へ?よいやみ?」
「そうです!わたしをズバッとズバババっと助けてくれた、とても素敵な方です」
「へー」
「あなたも会ってみたらわかりますよ、もう本当にかっこよくて…」

鳥さんはうっとりとしている。
これはもう恋する乙女の顔だ。
きっと私も家康様を想像しているとこんな顔をしているだろう。

いや、こんなにかわいくないけど…

「…鳥さんはその宵闇さんが好きなの?」
「え?…そうです、えへへ」

うわっかわいい!
やっぱり美少女がやると違う
そのはにかんだ笑顔が素敵!目の保養!お人形さんみたい

「そういう貴方も、家康さんのことが好きなんですか?」
「ええ?いや、私はべつに…」
「わたしに隠しごとは駄目ですよ、シュバッと見えちゃいますから☆」
「うー…絶対誰にも言っちゃだめですよ」
「もちろんです!やっぱり好きなんですね」
「…うん」

ひー恥ずかしい!なんだこの女子高生の会話は!
ってそういえば私女子高生じゃんJKじゃん

「わたしたちは…ってそういえばお名前きいていませんでした」
「あ、私はななしごんべです」
「ごんべさん!わたしたちは恋する乙女です!一緒に頑張りましょう!」
「はい!」

乙女同盟だ!これぞ青春ってやつだよね!


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