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「なんと未来から?!」

わーお早速ばれたー!!
絶対にお殿様を騙してる悪い女だって思われてるYO
『この娘めっ!殿を誑かしおって成敗してくれる!!』
死んだ
これは死にました
死亡フラグです
さようなら
私が死んだら海に流しといてください…

「それはすごいですな!」

え―――!?
まさか信じちゃいましたか忠次さん!

「未来の娘を正室に!さっすが殿!」
「あ、いや、それは違うぞ。彼女は住むところがないから、わしの城に住んでもらおうと」
「それで最後には正室にしようと、そういうわけですな!」
「だーかーらーったく、どうしてそんなに正室にこだわるんだ」
「どうして?それを聞きますか?」
「げっ」
「竹千代様がいつになっても正室をとらないからに決まっております!」
「あー…」
「世を泰平にするのも大事!しかし世継ぎも大事にございますぞ」
「しかしだな…」
「私や康政が連れてくる女子を片っ端から断って…まったく皆心配しておりますぞ」

…よく盛り上がるなーこの人たち
私は放置プレイですか、まぁいいですけどね
この流れだと殺されないだろうし
てか、正室って…奥さん?
え?まじで?私が?

「早く皆(みな)殿の子を世話したいというのに」
「それが本音だろう?」
「おっと口が滑った」
「…とにかく彼女はわしの城にしばらく置いておく」
「了解いたした!ごんべ様、元気な子を産んでくださいませ」
「え?!」
「忠次!!」
「冗談です、はっはっは」
「…本気だったぞ、今の目は」
「では、私は部屋の準備をしてまいります」
「ああ、頼んだ」
「さーて、殿が女子を連れてきたといいふらせねば…」
「え?おい、忠次?!まて!…行ってしまった」

まいったなー、と頭をかく竹千代様。
ああ…その横顔も素敵です…


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