金曜日の放課後、オレは江音子を思い切ってデートに誘った。
返事はなんとOK!
今日はそのデートの日だ。
かっこよく告白してキメてやるZE☆
(なぁに言ってんだよぉ!デートの誘いって感じじゃなかっただろ)
AIBO!驚いた。あれがデートの誘い以外の何だと言うんだ!
(むしろデートの誘い以外でしかないよ、もう一人のボク…)
何ッ!?
(君が言った台詞思い出してみなよ)
言われてオレは金曜日の江音子との会話を思い出してみた。
「江音子!日曜の12時にゴミの駅で待つ!お前にダイレクトアタックだZE☆じゃ、またな!」
「え、ちょ、遊戯!?」
「ふはははっ」
思い切りデートの誘いじゃないか、AIBO。
(えー、もう、君は馬鹿なの?これじゃデュエルの申し込みだよ!しかもOKもらってないしさ。お前にダイレクトアタックだZE☆って何だよ!)
告白をにおわせようとしたんだが…。
(意味☆不明。笑わせるよ☆)
なっ!AIBOOOOOOOOO!オレはどうすればいいんだ!
(うるさいな。早く準備しなよ)
あ…ああ。
AIBOが冷たいが、江音子との約束(一方的な)の時間に遅れるわけにはいかない。
オレは急いで準備をする。
「ゔーん、どっちのシルバーか迷うぜ!なぁAIBO、どっちのシルバーがいいと思う?」
(どっちでもいいよ。もう好きなだけシルバー巻けばいいんじゃない)
AIBOに言われたので、オレは好きなだけシルバー巻くことにした。
(なぁにこれぇ☆さすがに巻きすぎだよ。これの1/20くらいに減らさなきゃ)
そんなに!?
でも、これだけシルバー巻いてれば江音子も惚れ(江音子ちゃんに嫌われてもいいの?)減らすぜAIBO。
江音子に嫌われるのは嫌だから、せっかく巻いたシルバーを外していく。
「ぃよしっ!これでバッチリだぜ!イテキマース☆」
(…それ、もしかしてボクの真似?)
「正解だぜ!AIBO!似てるだろ?」
(………)
AIBOが口を利いてくれなくなった。
しかし今はゴミの駅へ急がなければ!
江音子が待っている!
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