『相性占い?』

遊戯の言葉に、集まっていた江音子、海馬、城之内、バクラ、マリクが反応した。

「ああ。これなんだが、今巷でよく当たると噂になっているみたいなんだ」

全員の視線を受け、遊戯は手に持っていた一冊の本を見せる。

「ケッ…くだらねぇ」

「非ィ科学的DA!」

「面白い」

「よし!やってやろうじゃねーか!」

「いいね!楽しそう!」

乗り気でないバクラ、海馬、そして興味を持ったマリク、城之内、江音子と、反応はおよそ半々。

「オレ様はそんなくだらねーもんに興味はないぜ。勝手にやってな」

「ふぅん、オレはこれから仕事だ。失礼する」

バクラ、海馬は席を立ち、教室の出口へと向かった。

「よし、じゃあオレ達だけでやろうぜ!」

「ああ!じゃあさっそく皆の江音子との相性を占ってみるZE☆」

ピタリ。
バクラと海馬が停止した。

「え、私となの?」

「そうだぜ。何故ならこの占いが男女での相性を占うものだからだ!」

「いいねぇ。早く占ってみろよ遊戯ぃ」

(何だと…!!)

「ふぅん、仕事に空きができた。仕方がない、オレも参加してやろう」

目を見開くバクラに対し、海馬はすぐさま踵を返す。
そして再び席に着くと、足を組んでふぅ、と息を吐き出した。

バクラはというと、江音子との相性というだけに気になるのだが、断った手前戻るのは恥ずかしい。
立ち止まったまま頭の中でどうするかを考えていた。

「海馬も戻ってきたし、バクラもやんない?」

「……何でオレ様が…」

その時、タイミング良く江音子からの誘いがあり、バクラは顔だけ後ろを振り向く。

「せっかくだし、皆でやった方が楽しいよ!」

「……チッ…。そんなに言うなら参加してやってもいいぜ」

素直でないバクラであったが、彼も結局席へ戻り、全員で相性占いをやることになったのだった。

「じゃあいくぜ!」

「おう!なぁ遊戯、そういえばどうやって占うんだ?」

「城之内くんよく聞いてくれた!これはな、名前で占うんだぜ!名前の一文字一文字を数字に置き換えて、それを色々計算して自分の数字を出すんだ!その数字同士で相性がわかるんだぜ!」

「なるほど。計算の方法は?」

「ちょっと待ってくれ。…確かこのページに」

遊戯が開いたページを全員が覗き込む。
内容を読んだ後は、全員が自分の数字を計算し始めた。

「ふぅん、オレは8だ」

「私は5」

海馬と江音子が自分の数字を言うと、他の四人が慌て始める。

「ま、待ってくれ!」

「えーと、これがこうなって、これを割ると…?」

「……………」

「何だこの数字は…?まさにDEATH☆GAME!」

遊戯は両手を駆使して計算しているようで、城之内は紙とペンを取り出す。バクラは黙ったまま冷汗を垂らし、マリクに至ってはさっぱりわからないといった様子。

「……私と海馬で計算するね?」

結構な時間が経ってもなかなか答えが出せない四人に痺れを切らし、江音子がにこりと笑みを浮かべた。

『………』

四人はその笑みから何かを感じ取ったのか、何も言うことはできず、無言で江音子と海馬が計算するのを待つ。

「えーと、遊戯が7で城之内が2だね」

「バクラが4でマリクが9だ」

数字が決まったところで、遊戯は気を取り直して相性を占うためにページをめくった。


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