今日は6月4日!ボクの誕生日なんだぜー!
皆がお祝いにってことで、ボクの誕生日パーティを開いてくれることになったんだ!
場所が海馬邸だって聞いて、さすがのボクも驚いたけどね。
海馬くんにお礼を言ったら「勘違いするな」って言われたけど、海馬くんの照れ隠しだと思ってる。

皆にプレゼントを貰ったり祝ってもらったりして、ボクの気分は最高潮!
今は皆それぞれ話してるようで、一息ついたボクの背後から、もう一人のボクが顔を出した。

(AIBO、良かったな。オレからも祝わせてもらうぜ、おめでとう)

「ありがとうもう一人のボク!」

(プレゼントがあるんだが、オレはこのままじゃ渡せないからな、江音子に預けているんだ)

「本当に!?わぁ、何だろう、嬉しいなぁ」

ボクがもう一人のボクの言葉に胸を躍らせていると、タイミングを見計らったかのように江音子ちゃんがこちらにやってきた。

「遊戯、皆が渡したタイミングで渡せなかったけど、これ、もう一人の遊戯からのプレゼントだよ」

「ありがとう江音子ちゃん!もう一人のボク、開けて良い?」

(ああ!)

シンプルに包装された小包みを開けて、中の物を取り出す。
ジャラ、と金属の擦れ合う音がして、それはボクの掌に落ちた。

(AIBO、もっと腕とかにシルバー巻くとかYO☆)

「もう一人の遊戯が、AIBO、もっと腕にシルバー巻くとかSA☆って言ってたよ。…って、今聞いてるかな」

「うん、もう一つのバージョンのウデシルできたよ」

ボクの掌で輝いているのは、ご存知もう一人のボクの大好きなシルバー。
しかも一つではなく、5つくらい入っている。

もう一人のボクからプレゼントって言われて、真っ先にまさかシルバー…?と思ったけどこうもドンピシャとは。
どれだけシルバー巻いたり勧めたりしたいんだろう。シルバー教とか開けば良いよ。ボクは入らないんだけどね☆ドゥヒン☆

(AIBO!これは、腕とか首とか足とかデュエルディスクとか服とかに巻くシルバーなんだZE!)

「ちょうど5個だね」

でももう一人のボクの気持ちはとても嬉しい。

「ありがとう!」

感謝の気持ちをもう一人のボクに伝えると、もう一人のボクは嬉しそうに笑顔を浮かべてくれた。

「ふふ、なんか遊戯嬉しそう。これで明日からシルバー完全装備だね。なかなか似合うと思うよ!」

「もう、からかわないでよぉ!」

悪戯な笑みを浮かべる江音子ちゃんは、今シルバーを巻いてるボクを想像したのだろうか。
少し恥ずかしさを覚える。
そんなボクに、江音子ちゃんはもう一つ、包みを差し出してきた。

「それで、これ、私から遊戯にプレゼント」

「え!良いの!?」

「うん、おめでとう遊戯」

「なんだろ。開けても良い?」

「もちろん!」

受け取った、少し大きめの包みを丁寧に開封すると、そこには

「わあ、ゲームだ!」

ボードゲームの類のゲームのようで、ゲームが大好きなボクは一瞬でそれに目を奪われた。

「ありがとう!」

今すぐ箱を開けたい気持ちを抑えつつ江音子ちゃんにお礼を言うと、江音子ちゃんもまた、嬉しそうに笑う。
せっかくだから、今から皆でこのゲームしようよ!と提案すると、彼女もまた賛成の意を示し、ボクは手に箱を持ったまま皆の元へ走っていったのだった。



一年に一度の特別
(お、AIBOが疲れて寝たみたいだ)
(あ、遊戯。ねぇ、こっちの遊戯も今日が誕生日ってことにして良いかな?)
(ゑ?江音子…)
(おめでとう!シルバーか迷ったけど、はい!カードパックだよ)
(感☆激!)






AIBOOOOOOOOOO!!
誕生日おめでとう!
王様のプロフィールも知りたいZE…!


(20100604)


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