わしっ!

…とバクラのうさ耳のような部分を掴んだら、バクラが嫌そうな顔で振り返った。

「何しやがる!……江音子」

「いや、なんかバクラが歩くたびひょこひょこなってて気になったから。そのうさ耳」

「うさ耳じゃねぇ!」

「うさ耳にしか見えないし。それあった方が可愛いよ、可愛い」

「オレ様に向かって可愛いとか言うんじゃねぇ!」

「うん、ごめん、バクラちゃん」

「ちゃん付けもやめろ」

バクラは話してて面白い。からかうとちょっとしたことでも絶対反応してくるから。

「この髪どーなってんの?了からバクラに変わったらもれなくハネるよね」

「知るか。勝手にこうなるんだよ」

「じゃあ宿主獏良の真似やってみて、どうぞ!」

「うるせぇ!」

「バクラったら了の真似して皆を騙しちゃう程の演技力なんだから、もっと自信持って良いと思うよ!」

「黙れ」

「……………」

「……………」

「……………」

「……黙るなよ」

「どっちだよ」

「………」

「バクラ屋上行く途中?」

「そうだぜ」

「私も行く。もう授業始まってるし」

今は廊下で話しているため、授業の邪魔かなーと思いつつ。

「勝手にしな」

そう言って向こうを向いたバクラの顔がちょっと嬉しそうで、私はバクラについていきながら自分も口角が上がるのを感じていた。



うさ耳
(本当にどんな構造なんだろう…)
(熱い視線を感じる…き、緊張するぜ!)






うさ耳を触ってみたいことから生まれた作品。
キャラ達の気になる部分は色々触ってみたい。


(20091126)


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