キスはレモンの味がするなんて誰が言ったんだろう。 この人のキスはレモンなんかと比べられないくらい甘くて、熱を帯びている。 「っ、ん…ぁ、」 確かめるように舌を絡め、いつも僕の舌を甘噛みする。 絡んでくる舌に反抗なんて出来るはずもなく、受け入れるしかなかった。 それだけでもう僕は限界なのに、舌を甘噛みしてくる。 「ぁ、っ、ふぁ……、」 飲み込めなかった唾液が零れると、ペロリと舐めとってくれる。 あぁ、もう無理限界。 腹の底がじわじわと熱を帯びる。立ってる事さえつらい。 そう思っていると口が離れ、酸素が一気に入ってきた。 「ほんと…も、無理…」 力が抜け、ズルズルと壁を伝いしゃがみ込んだ 本当にこの人は、レモンなんかと比べられないくらい甘くて、太陽のような熱を帯びている。 「月島、好きだ。」 その声さえも甘くて熱を帯びている、なんて ← → |