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▼ 弁当を届けにきただけのはず…

『ここが立海かー』

目の前には大きな学校。
俺の通っている氷帝と比べるとさほどだが、普通の学校と比べると結構大きい。
これが私立の力か…?いや、立海も特別なんだろう。
とかなんとか考えながら立海に入る。

それにしても、学校が建立記念日で折角の休みなのになんで弁当を届けるはめになるんだか…
休みくらいゆっくりさせてほしいものだ。

てか、職員室どこ。
門をくぐり、職員室に向かおうと思ったんだ。
理由は職員室まで行って仁王雅治を呼び出してもらうため。
だがここで問題発生。
俺は職員室の場所を知らない。大変な事だ。
ここから動けないな…いや、どこかに地図があるはずだ…!それさえ見つければ!

「こんなところでなにやってるんですか?」

?!

第二の問題発生。
知らない人に話しかけられた。
こういうときどうすんの?!俺そんなに友達とかいないからよくわかんねぇよ!
…自分で言ってて悲しくなってきた。

『いや…あの…』

頼む、髪の色と容姿で気付いてくれ…!
「仁王雅治って言ったら大体の人がわかってくれるわよー、まぁでもアキの場合は見ればわかるかもねー」と、母さんは確かにそう言った…!
だから俺は母を信じ「誰?この学校の人じゃない、ですよね?」…たかった。

やっべ、俺今物凄く泣きそう。

『仁王、雅治を知ってますか…?』

年上?ねぇ、この綺麗な人年上なの?
俺と同じ身長なんだけど、…いやでも雅治と同じ制服着てるぞ…?んー?わけがわからん。
と言うか、俺どうすればいい?!

「仁王?君、仁王に何か用?」

敬語じゃなくなったよ?!なんで?!
てか睨まないで!!俺、そんな目で見られると泣きそうになるんだけど!!

『えっと…弁当を…、届けに…』

こえぇよ…綺麗な人が睨むと余計こえぇよ…跡部みてぇな感じだよー…

「…、案内しますよ」

敬語になった…戻ったってことはまだ大丈夫と思っていいんだよね、いいんだよね!?



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