二度目の人生 | ナノ
テニス部が私に絡まなくなって結構日にちがたった。
はずなのに、

「おぉ、また会ったのぅ」

なんなんだ、コイツは

『また、ですか』

仁王雅治。コイツだけは私に絡み続ける。意味がわからない。
私が裏庭にいたり、屋上で寝転がってたりするとよく現れる。
何故くる、新しい人がきたんだろ。そっちいけよ。

「たまたまじゃ、偶然。信用できんか?」
『詐欺師が信用しろってすごい矛盾ですね』
「ペテンはコート上だけナリ」

どうだか。

「あー!真琴が仁王先輩と話ししてるー!」

っと、奏の登場か。

『うるさい、叫ぶな』
「だってー、私の真琴が仁王先輩に取られるのはやだなーって思ってー」
「私のだってば」
「違うよー、私のだよー」

いつの間に後ろにいたんだ、美樹。
そして人を物みたいに扱うな。

「誰じゃ」
『友人AとBです』
「友人Aの橋元奏ですー」
「友人Bの今井美樹っス」

乗るんだ、そこちゃんと乗るんだね。

「ほぉ、友人・・・」

そこ疑うなよ

「真琴、教室戻らないのか?」
『あー、うん、戻る』
「戻ろうー」

仁王先輩に失礼しますと一言言って、その場を去った。
貴方達にとって必要な人物は私じゃない、

「はずなのに」

(去る直前に見た仁王先輩の顔は)
(笑っていたけど)
(どこかおかしかった)
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