二度目の人生 | ナノ
今日は委員会の日。

あの日から、切原はやたらと絡んでくるし、
先輩達はちょいちょいちょっかい出してくるし
なんなんですか、もう

「椎名さん、少し考えていただけないでしょうか…?」
『柳生先輩、私は何回も言いました。貴方達テニス部と関わりたくない、と』
「ですが椎名さんは私と真田くんと関わっていますよ」
『えぇ、委員会で一緒ですからね』
「委員会以外でも私と真田くんとは関わっているじゃないですか」

…手ごわいなぁ、柳生比呂士先輩。
紳士と呼ばれるこの先輩なら大丈夫だろうと思ったのがそもそも間違いだったのか。
今更そんなこと考えても無駄なのだけれど、ね。

『ハァ…個人的には結構好きなんですけどね』
「それは、『テニス部としてではなく』…男としてですか?」
『人間として、ですね』

真田弦一郎。
彼は他人に厳しいが自分にも厳しい。だから私は彼が人として好きだ。
柳生比呂士。
彼は誰にでも平等に接する。例えいじめにあってる生徒だったとしても。
止めるわけでもなく、そそのかすわけでもなく、彼は自分のペースで相手に接する。
そんな彼も私は人として好きだ。

『私は人として貴方達のことが好きです。男性としてではなく』

そういうと柳生先輩は目を見開く。
なんだ、やっぱり自分のことを好いてくれているのが当たり前って考えか…

残念だ。

物凄く残念だ。ここは違うと思ったのになぁ…。
あぁ、あとさ

「しつこい男は嫌われますよ」

(私は嫌いじゃないよ、ただ好きじゃないだけ)
(やっぱり、椎名さんは他の子とは違いますね)

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -