あれから1日がたった今日。
未だに忘れられないあの出来事。
思い出すたびに顔が熱くなるのがわかる。
「あー、くそっ!」
「ぅわっ?!いきなりなんだよ、赤司…!」
「は?」
いつの間にか隣に大輝がいた。
そのうしろに敦と真太郎もいた。
「赤司、昨日から様子がおかしいのだよ」
「赤ちんなんかあったー?」
「………いや、なにもない」
また顔が熱くなる。
なんなんだよ、これ…!
正体がわからないから対処法もわからない。
あるとすれば…彼女、一之瀬和真との出来事だけ。
……、何故俺がこんなことで悩まなきゃいけないんだ!
何もわかっていないこの状況で悩んでも仕方がない。
彼女に会ってから変わったんだ。
誰かに聞けば良いのか…?
いや、でも……あ、経験豊富そうな涼太にでも聞けばわかるんじゃないか…?
涼太は四組だったな…昼休みにでも行くか…!
早く昼休みにならないか、とソワソワしていてその時間の授業は頭に入らなかった。
――――――――――
現在昼休み。
よし、行くか…。
席を立ち、四組に向かおうと教室のドアを開けて一歩踏み出した瞬間、目の前に涼太がいた。
「赤司っちいたー!よかったぁ…!いなかったらどうしようかと思ったっすよぉ…」
目の前の犬、もとい涼太は意味のわからないことをブツブツと独り言のように言っていた。
「なんだ、なんか用か?」
俺もお前に用があったんだ。とは言わずに涼太の用件を聞いた。
「えっと…お昼一緒に食べようって誘いに来ただけっス…けど…」
「お前と…?二人で…?」
「ち、ちがうっスよ!青峰っちとかも誘って…あと桃っちが友達連れてくるって言ってたっス」
バスケ部のメンバーで昼飯か…
じゃあ、その時にでも聞けばいいか…誰か一人はわかるだろう。
「あぁ、わかった。場所は?」
「屋上とかどうっスか?」
「じゃあ、弁当持って大輝と敦と真太郎を連れて行く」
「りょーかいっス!」
涼太は「じゃ、またあとでっス!」と言って走って自分のクラスへ入っていった。
さてと、準備するか…
とりあえず情報収集
(おい、お前ら行くぞ)
(は?!どこに?!)
(屋上)
(赤ちん急だねー)
(涼太にしてはいい案だと思ってな)
(黄瀬の案か)
(あぁ、ほら行くぞ)
(わかったのだよ)
(はーい)
(ったく、行けばいいんだろ)