さつきに相談してから約二週間がすぎた。
あれから変わらず赤司からの誘いは結構あった。
でもそれは赤司一人ではなく、絶対に誰かと一緒にいた。
例えば先週の日曜日。
赤司は私と紫原の二人を誘い、計三人で映画に行きたいと言い出した。
別に予定があるわけでもなく暇だったので二つ返事でOKした。
そして普通に映画を見て、喋って、解散した。
と、まぁそんな感じで誘われ続けていた。
勘違いをしようにもできない状態だ。だって、二人きりではないから。
だけど、私も女な訳で。
不覚にもときめいた事は多々ある。
それからか、変に意識してしまっている。
このことはさつきには言わず、一人でどうにかしようと考えている。
だけど考えても考えてもわからない。
「大丈夫か?一之瀬」
『大丈夫、だよ』
ほら、目が合っても逸らしてしまう。
「最近寝てないだろ、隈ができてる」
『っ・・・大丈夫だってば』
赤司に近付くといつもこうだ。
目が合わせられなくて、顔が熱くなって、それで、
いつもと違う
(赤司を見るたびに)
(鼓動が)
(おかしくなる)