「アンケートの結果で、今回の宿泊は海に決定した」


宿泊は一週間後。

場所を決めるのが遅いとかそんなこと今更どうだってよかったりする。

海に決まろうが山に決まろうが、結果は決まって"疲れる"に決まっている。


「そうやってネガティブに考えるからだめなんだよ、アリスは」


ネガティブのなにが悪いんだよ。


「物事をネガティブに捉えるから楽しくなならないんだよ」


別に好きでネガティブに……って、ん?おかしくね?

俺心の中で喋ってるはずだ、何故伊月が答えてる?


「声に出てるぞ」

『マジか』

「マジだ」


キリっと効果音が付きそうな顔で言われた。

……なんか腹立つな。

あー、もう!どうしたら疲れないですむか考えなければ…

いや、無理か…アイツらがいる限り疲れない方法が無い気がする…


「なーに、ゲッソリしてんだよ」


はいきたー、こういう時にいると疲れる天然木吉くん。

いつもニコニコ笑ってます。現在も笑ってます。…なにが楽しいのやら


『別にゲッソリしてねぇよ』

「そうか?俺にはそう見えたけどな」


ハハハッとお互い笑ってから木吉が去っていった。

俺、顔引きつってなかったかな…大丈夫かな…木吉苦手だなぁ…


海に決定


(日向、お前と俺は同じだ)
(いきなりどうした、アリス)
(俺も木吉が苦手だ)
(あぁ、うん…がんばれ)
(ぇ…)
(アイツ、絶対アリスのこと気に入ってるから)
(助けて)
(無理)
(……伊月ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!)
(うおぉ!?なんだ、アリスか)

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