勉強


―臨也の家―

私は今、ソファでダラダラしながら、

漢字のプリントとにらめっこをしていた。


「ねぇ、それここでやる必要ある?」

『え?あるよ』

「なにその当たり前って顔、困るんだけど…」

『おー、困れ困れ』

「君は何がしたいの?!」

『勉強と臨也をいじめる事の両立』

「後者しなくていいよね!?」

『は?いるに決まってんじゃん』


何言ってんの、コイツ。みたいな顔をしていると、携帯が鳴った。

ん?誰だ、この急がしい時にメールしてくる暇人は…と思ったら

はい、きましたー。正臣君ー。

あれだね、この人いっつも暇そうだよねー。勉強しろっての…

さてと、私は漢字をしなくては……


「だから、ここでする必要ないよね?!」

『なんで?』

「なんでって、集中したいなら自分の家でやりなよ!」

『自分の家でやったら、臨也いじめができないじゃん』

「だからどうして、当たり前みたいな顔してるの?!」

『臨也はそんなに私を家に帰したいの?』


私は、話を逸らそうと臨也に質問をした。

適当に言ったやつではなく、

ちょっとさっきから気になっていた事だった。


「え?」

『臨也、さっきからずっと帰れって言ってるよ?』

「いや、そういうつもりじゃなくて…」

『そう聞こえるように言ったの臨也じゃん』

「………」


自分で言っててかわいそうになってきた…

なんでしょぼんとしてるんだよ…!


「……」


臨也は未だにしょぼんとしているが、なんかチラチラこっちをみてくる。

私は気にせず漢字のプリントとにらめっこ。

こっちが怒ってると思っている臨也は機嫌を窺いながら、

話しかけるタイミングを見計らっている。

……正直に言います。可愛いんだよ畜生!!


『臨也ー』

「な、何?」

『これなんて読むのー』


私は気付かないフリをして、臨也に話したけた。

ふ、不自然じゃなかったかな……


臨也「え?これ?」

『ん』

「欺くだよ、あざむく」

『さんきゅー』


チラッと臨也をみると嬉しそうに微笑んでいた。

無意識か…?なんでこんな綺麗に笑えるんだか…


『そんな顔、他の人に見せないでよ?』

「え?変な顔してた?」

『さーてね』

「え?!ちょっ、教えてよ!」

『どーしよっかなー』


臨也は私だけに微笑めばいいよ。

他の誰かではなく、私だけに…なんて、誰が言うか…ばーか。



勉強


(プリントに集中できないじゃんか!)
(え?!俺のせい?!)
(当たり前だ!テスト赤点取ったら責任取れよ!アイス奢れよ!)
(わかった、じゃあ赤点取らなかったらデートしようね?)
(…うん)



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