マネージャー@
俺、不知火秋兎は困っている。
何に困ってるかって?…それは、
「マネージャーで良いんです」
「入ってくれないか?」
赤司と黒子に部活に入れと頼まれている。
しかも、バスケ部のマネージャー。
『おかしくね?普通さ、マネージャーっつったらさ、女子じゃん?可愛い女の子じゃん?何で俺?』
「皆が秋兎君がいいと言っていたので…」
『他あたれ、俺はやらん』
話を終わらせ、読書に戻る。
「合宿に行く時だけで良いんだが」
『赤司?話し聞いてた?』
「あぁ、聞いてた」
『俺、やらんって言ったよ?』
「あぁ、だから毎日じゃなくて良い。合宿や試合の時だけで良いんだ」
『どんだけ都合良いようにされんの、俺』
「ダメ…ですか…?」
なみだ目で訴えてくる黒子と、無表情で見つめてくる赤司。
なんなんだよ、もう
『あー、わかったよ、やってやるよ!だからそんな目で俺を見るな!』
「本当ですか」
黒子は、ぱぁっと明るった。可愛いなぁ…
『じゃねぇと、お前らずっと言ってくるだろ』
「当たり前だ」
『当たり前って…』
俺ははぁ、とため息をついた。
『あ、後、合宿の時だけとか言ってたけど、やるなら俺毎日ちゃんと行くから』
「それは、助かる」
ふっと笑う赤司が綺麗でつい見とれてしう。
そういえばこいつあんまり笑わないよな…めずらしいな…
『っ…そうか、ならよかった』
こうして俺は、バスケ部のマネージャーとなった。
マネージャー(俺なんかにできるのか)
(って言う不安と)
(別の不安から開放された)
(安心感が俺の中でグルグルとまわっている)
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