庭球 | ナノ


光を感じて目を開ければ、

水の中にいた。


その水は深く、光が届く場所までは長い距離があるように思えた。

私は・・・いったい何をしていたのか。


――そう、死んだんだ。

決勝戦に向かう途中で、トラックに轢かれて。



【神は直の頭に宿る】、なんて・・・だれがいったのか。

もし本当にいるのだとしたら、神は残酷だ。
結局神は私を最後まで嫌っていたんじゃないだろうか。

この人生、正直に生きてきたつもりだった。

ただ、テニスがしたい。
それだけの事の、何がいけなかったのだろうか?

このまま生前の記憶を消して、また新たに生まれ変わるなんてまったく持って御免だ。

私はゆっくりと落ちる体を返し、光の差すほうへ向かった。
もういちど、生まれ変わってももう一度・・・テニスがしたい。

ただ、その思いだけを胸に抱いて。




少女は水面へと手を伸ばす。


































おぎゃあ、そんな声を上げて泣く私を客観的に聞いていた。
ああ、生まれ変わったのか。

それでも、前世の記憶が残っている。
そうか、私は・・・もう一度テニスが出来るのか。
こんどは男だといいなと思う反面女な気がした。

私は制御の聞かない体を無理やり動かし、やっとこさ瞳を開けた。
まだ視界は見えないでもうっすらと分かる、うれしそうな母の顔。

はじめまして、新しいお母さん。
これからよろしくお願いします。

意識はそこで途切れた。







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つ、次から!次にキャラ出す!がんばって
1から始めるのでまだテニプリキャラがぜんぜん出なさそうです。