庭球 | ナノ

地球を焼けつくす勢いで降り注ぐ太陽。
気分は上々。最高のサボり日和。

いい気分で木陰のあるお気に入りの場所へダイブ。
こんであいつが隣にいてくれたら・・・気分は最高だ。


「こら千歳!
あんた練習サボりよって、何やっとんの!
全国大会終わったゆうてもまだまだやることあるねんで!」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「ん、何?なにみとんの?
顔になんかついとる?」

目の前に想い人が覗き込んどって、たまがる。
腰に手ば当てて膨れる姿が愛らしかね。

「・・・いんや。今日もハルはむぞらしかね。」

甘い台詞を吐いてみた。
少しは脈あるかんね・・・・

「?なにそれ?九州のホーゲンはよーわからんわー。」


撃☆沈。
ここで言い直すなんて選択肢は存在しきん。
こればっかりは才気煥発も使えん、手に負えんばい。

「・・・ふ、なんでもなかね。
さ、今日は天気も最高、サボりばい。お前もいかんね?」

「はぁ、またかいな自分。
せやな・・・・・ウチも今日はサボるわー。」

「・・・、今日はどげんしたとね?
いつもは・・・・」

「ええやん今日ぐらい。
この天気、炎天下にくそまじめにマネージャー業やっとるのもあほらしい。
いま部に顔出してくるさかい、そこで待ったって。」


一緒にサボる。
その言葉だけでもうハイテンション。
にやける顔を押さえる為に顔を手で覆う。
今日は何処かでかけよう

「おまたせー
ほな、なにしよか?
あ、金かかるんはやめとこ。」

「そぎゃんね、金のかからんとこ・・・
俺んちさんいくたい?」

「俺んちさん?」

「あー、ゴホン。
お嬢さん、俺の家に来ませんか?お昼ごはんも作ってください。
意味、わかったとね?」

屈んで視線をハルと合わせる。
右手は胸左手は背中に回す。執事ポーズみたいなヤツ。
顔は赤くないだろうか。

「!、おん!
そんなら金かかなんなぁ。それになんやおもろそうやん、いこか!」

俺はこんなショートしそうなんに、
お前は余裕の表情やね
自分だけあほらし。泣きそうばい。









「おじゃましますー!
ほぉー、ここか!あんたんち!
一人暮らしやんなぁ。毎日大変ちゃう?」

「どうぞー。
慣れるとそうでもなかとよ。
ばってん、時々誰もいないとさみしかね。」

「やんなぁ。
ま、安心しぃ!これからはちょくちょく遊びにきちゃる!」

「はは、そりゃありがたかね。」


「ほな、まずは昼飯やんなぁ。なに食いたい?」

「なんでも。」

「でた。一番おもんない回答おおきに。
冷蔵庫の中のもん、使うで?」

「ははは、ハルの作るもんはなんでもおいしかよ。
好きにつこうたって。」

「・・・あんた、ホンマ褒め上手やんなぁ。こりゃモテるんも無理ないわー。
了解。じゃ、夕飯も食えるように味噌汁つくんで味噌汁。
あとは飯炊いて・・・・あ、エプロンある?」




台所に立つハルの後姿を見る。
こうしてると、夫婦・・・って、自分は何を・・・

「おまたせー」

「早ッ!?」

脳内で悶々と葛藤している最中、
目の前にはハル。

「あ、味噌汁はまだあとちょいやでー。
先に焼きそばおいとこう思て。
うち食器よーわからんから、千歳頼める?」

「あ、あぁ、わかった。」



「じゃ、食べよか。いただきます。」

「いただきます。」

「・・・・・・・。」

「・・・・・・・。」

無言。
会話!会話がないですよ!どうしましょう!?
(軽くパニック状態により標準語化)

「なぁ、千歳・・・。」

「ん?何?」

「ウチの飯・・・どうやろうか?」

恐る恐るという感じで聞きよるハル。
むぞらし・・・・ってイヤイヤ!ここはねんねんと・・・
(※自然と)

「そぎゃんことなか、うまかよ」

「うまい?・・・うまいか、そうかー!よかったよかった!!」



かわいいーーーーーーーーー!orz
(標準語化再来)

ばってん・・・、ハルにとって俺は恋愛対象?


「なぁ、ハル?」

「なに?」



「自分のこと、好いとう。」



「へーそうなんや。
ウチのこと千歳が・・・・・ブッ!

ゴホッ、ゲホ!、ッ・・・ゲェ」


「だ、大丈夫なんね!?」

「あ゛ー、千歳、布巾!ティッシュでも可!!」

「ま、まっとって!!」


一世一代の告白\(^q^)/
ほんなこて、ハルの行動はいっちゃん読めんばい
(※本当に)


気を取り直して食事再開。


「・・・・ふぅ。」

「すまんばい・・・・いきなしこぎゃんこと・・・・迷惑たい?」




「・・・・・・・・・・・・・・・・、えと、あの、な?
別にあんたのこと迷惑なんてこれっぽっちもおもっとらんで?

その・・・・・・・――も・・・・――し・・・。」

「え?すまん、最後の方聞こえんかったばい。」

「ッ!

ウチも千歳大好きや!」



「さよか・・・しかたn・・・・・・・・ブッ!?」

「うああああああっ千歳!
味噌汁!味噌汁こぼしたらあかん!!!!」



「・・・・・・。」

「・・・・・・。」



「「・・・・・プッ」」



お互いこんな悩んどったのがアホみたいやね

今年は特別な夏が始まる予感たい。



「なぁ、ハル。
俺はお前の何%なんね?」



「・・・・・・・そんなもん、きまっとるやん!」









恋だなう!

(12%やでぇ!)(少な!?しかも微妙な数!)(いややわー大阪のジョークですやんか)




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いや、ホント熊本弁大好きです。関西弁、大阪弁も。でもわからん。
ここ違うーって所、是非教えてくださいすみません。
だがなんか燃焼しきった!