いつもどおり。 | ナノ


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あれから程なくして、オレはきのこの森に逃げている。一部始終を見た校長が、オレに罰を与えようとしているからだ。今まで一度も逃げられなかった事はないから、余裕だけどな。
罰とは、オレ様みたいに良くない子供をいい子にさせる魔法をかけて、悪い奴にしなくなるというもの。
オトナなだけあって魔法の威力は強く、自分ではなかなかとけない。周りの悪かった奴はこの魔法でいい子になり、一切悪いことをしなくなった。
…オレが独りになったのは、このせいかもしれねえな。

「ああ、こんな所にいたんだなウッス」

そう言って、ため息を吐きながらきのこの森に入ってきたのは茶色い大きな帽子を被ったビターという男。
女子にモテるイケメンで、なかなか気に食わない奴だ。

「何しにきた?」

「校長先生が探してたから、お手伝いときた」

「…チクるのかよ」

「まあな。でもその前に逃げればいいだろ?」



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