目を覚ますと、金時と目があった。にこにこと人の良さそうな笑顔で俺を抱きしめて、額に口づけて髪を撫でる。恋人のようなその仕草に俺は底冷えした。
「おはよぉ、トシ君」
「………」
「ふふ、可愛いなぁ」
ここは金時の部屋なのか、ベッドヘッドにごちゃごちゃと物が置いてある。俺を赤ん坊かなにかと勘違いしているのかガラガラを持って楽しそうにあやしてくる。俺の上でくるくると回る飾りにいらついて引き抜きたくなる。俺に涎かけをかけて、金時は後ろに手をやって哺乳瓶をとりだす。
「ほら、ミルクだよぉ。ちゅぱちゅぱ〜って飲んで?トシ君はいい子だから分かるね〜?」
強引に口にいれられて、俺は嫌がりながらもその乳白色の物を吸ってしまった。
瞬間、どろりとしたものが喉を通り、俺は目を見開く。
気持ち悪い。なんだこれは。
「んくっ…んん!?んぁ、ああ!?」
口を離してそれを吐き出すと、金時は寂しそうな、残念そうな顔をして俺ね背中を擦った。
「大丈夫トシ君?噎せちゃったねぇ」
「うぇ、うあ…てめぇ、何飲ませやがった…」
鋭い目で睨みつけると、金時はにっこり笑って、
「俺達のザーメンだよ?美味しくなかった?」
ふふ、と笑ってお湯で薄めたんだよ。と金時は言った。哺乳瓶の中に陰毛が入っていて、それを見た瞬間さらに気持ち悪くなってそれを投げつけた。
「うぇぇ、っ…」
口の中に独特のネバネバ感が残って嫌になる。金時も銀時も頭がおかしいのは同じらしい。
「ごめんねトシ君、まだ慣れてないから苦かったよね?」
「慣れる…?」
「うん、トシ君はねぇ、俺達のザーメン大好きで、デカマラ突っ込まれて喘いじゃう変態になる予定だから、ね?」
くすくす笑いながら股間を撫でてくる金時にゾッとして体を引いた。
「…っば、馬鹿じゃねぇのか、お前ら…」
「ふふ、そんな心配しなくて大丈夫、トシ君素質あるよ?だって寝てる間ずっとおまんこヒクヒクしてたもん。」
カァッと顔が赤くなる。現に今もアナルがくぱくぱと収縮しているのが分かるのでいたたまれなくなって目をつむった。
「馬鹿言うな!気持ち悪いんだよお前ら、人のこと玩具みてぇに…」
「ごめんねぇ、でも仕方ないんだよ。トシ君は俺達の肉便器だから、一生飼い馴らしてあげる。」
「嫌だ!もう帰してくれっ…!」
「トシ君そんなことばっか言ってたら銀時みたいにお仕置きしちゃうぞ?」
ふふ、と笑って
「もしかしてトシ君お仕置きされたいの?いーよ、金さんも得意だよ。お・仕・置・き♪」
「…っ」
「金さんは甘えん坊攻めだけど、ね?」
どっちがスキ?
「トシ君は赤ちゃんなんだから、これから喃語しか喋っちゃ駄目だよ?」
裸の体にオムツと涎かけをかけ、金時は俺に赤ちゃんのように振る舞うことを強要する。
「かわいいなぁトシ君、俺はトシ君みたいに可愛い弟が欲しかったよ。銀時みたいな憎たらしい弟じゃなくて、ね」
「……あー」
「かわいいぃぃ!トシ君かわいいねぇ」
銀時よりは優しそうな金時にほっとする。気分は悪いがとりあえず言うことに従っていればこの茶番は終わりそうだ。
「トシ君はまだ赤ちゃんだから、なんでも口に入れちゃうんだよ?」
「あーぅ…」
「だからおちんちんもちゅぱちゅぱしちゃうんだよねー?」
笑顔でベルトを外して、かちゃかちゃという音をたてながらチャックから勃起した赤黒いペニスを取り出した。固くなっている男性器を見るのは恥ずかしく、目を逸らす。びくびくと震えるそれは、反り返って金時の腹にまでつきそうなくらいにまで成長している。俺のペニスでは
「う…やだ、やめろ!もう口に入れたくない!」
「…喃語喋ってくれなきゃやだ……」
「赤ちゃんになってくれなきゃやだ!俺の言うこときーてくれなきゃやだ!」
俺のよだれかけを掴んで、自分のペニスに顔を近づかせた。金時のペニスからは濃厚な雄の匂いがして、頭がぐらりとする。
「舐めてよ…ちゅぱちゅぱぁってしてね?」
口にペニスを入れられて、ついえずきそうになるが、我慢して舌をつかって金時のペニスを舐める。
「んん、んぁ…」
「いいこいいこ、赤ちゃんは何でも口に入れちゃうんだよねー?」
「あむぅ、んぁ」
「かわいい赤ちゃんだねぇ、トシ君は、でもね…」
がしりとペニスを捕まれ、肩が跳ね上がった。金時の男性器を見て興奮して勃起したペニスが金時に揉みしだかれる。
「赤ちゃんはねぇ、勃起しないんだよぉ?なんで勃起しちゃったのかなぁトシ君は、もしかして俺のちんぽ見て興奮したぁ?」
「う…」
「仕方ないなぁ、オムツ穿く?それで、放尿プレイしよっか?ね?それがいいよね?」
「あぅ、や…」
「かっわいいトシ君。あ、それもいいけどもう金さんのちんこびんびんだし、トシ君の中で可愛がってもらおうかな?ね、どっちがスキ?」
金時はにっこり笑って、そう聞いてくる。悪魔のようなその笑みに、俺の意識がふっと途絶えた。
* * *
「へぇ、土方ってば随分可愛くなったじゃん」
「でしょ?トシ君はとってもいいこなんだよね?」
「んん、ふあ…」
ぬちゃぬちゃと音をたてて横たわった金時に跨がって腰を上下させていた。光のないうつろな瞳、だらしなく開いた口から唾液が零れ落ちている。ただ快感を貪るように十四郎は金時のペニスをくわえていた。
「かわいいトシ君。俺がいい子に育ててあげるからね。だからさっさと俺達以外のこと忘れちゃいなよ」
遠くで銀時がクスクス笑う声が聞こえる。俺は朦朧とした意識の中、金時に抱きしめられる温もりを感じていた。
(c)及川