俺には彼女がいる。
名前といって、付き合って4年になる。
だが、4年も付き合って知ったことがある。
「靴下靴下〜」
名前は―馬鹿なのだ。

「今日は何を買うのだ」
「靴下!」
「ではこれでいいだろう、早く買ってこい」
「緑とか! なんかサッカー選手みたい!」
「何故緑じゃだめなのだ」
「会社に緑で行ったら怒られるでしょ!」
む、そうか。
「あ、赤の靴下可愛い〜」
「緑はだめなのに赤はいいのか!?」

「あった、黒!」
「最初っから黒を買え…」
名前は可愛いからと途中で赤の靴下を買っていた。
なにゆえ緑はだめで赤はいいのだ…お前はサンタクロースか…
「どれにしよ」
「どれも一緒ではないのか」
「一緒じゃないよ! もーはじめったら適当なんだから!」
緑はだめで赤はOKなお前に言われたくない。
「あ、これでいいや」
「結局適当ではないか!」
「いいんだよ別に緑じゃなければ!」
「お前はそこまで緑が嫌いか!」
名前はレジに向かい、俺は複雑な気持ちで着いて行く。
「…ねえ、はじめ」
「何だ」
「この店、れじなくない?」

ないわけない!

「ほら、あっただろ!」
「あ、ほんとだ! さすがはじめ! 大好き!」
…やっぱり俺の彼女は、馬鹿だった。






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