「あんたさあ、なんでアイドルになったの?」
2つ目のプリンを食べつつ、向かいに座る総司に問う。
「んー?知りたい?」
あ、こいつめんどくせえ。
「やっぱいいや」
「まあ友達…に応募されて受っちゃったからなんだけどね」
「初耳なんですけど!?」
なんで姉なのに今の今まで知らないんだよおかしいだろ!
「そんなんでよくここまで上りつめましたね…」
「最初は嫌だったんだけどさ、やってるうちに楽しくなったからね」
総司がニコリと微笑む。
こういう微笑みを見ると、やっぱりアイドルなんだなあ、って思う。
そんなことを考えつつ、総司の顔を見ていると。
「何?見惚れちゃった?」
総司はさっきとは違う意地悪な笑みを浮かべた。
「…は?」
「やめてよその顔」
いくらかっこいいからって、弟に見惚れるわけないじゃん。
「…じゃあさあ、」
総司は私にずいっと顔を近づけ、
「兄妹だから、キスしてもいいよね?」
またいたずらに笑う。
「…はあ!?」
その顔に私は、
「いいわけないだろっ!!」
パアンッと平手打ちをかました。
「ちょっと、痛いんだけど。 傷が残ったらどうしてくれるの?」
「知らない!」
「責任、とってくれるわけ?」
「とってやるとってやる!」
「…言ったね?」
…あれ?
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