「…ここだ…」
大きな構え、何度も見た看板。
「ここが…新選組…」

そう。
私は今日―新選組の隊士になるため、ここまでやってきた。
(大丈夫だよね、完全に男に見えるよね)
腕には自信がある。
『女』ということさえバレなければ問題ない。
―そう私は自信満々に屯所へと一歩踏み出した。

だが。
「おま…女子か…!?」
「あ、やっぱりね。 道理で女顔なわけだ」
「ひえええええええ!」
そんな希望はあっさりと打ち砕かれ。
(まずい…私、殺されるの…!?)
死ぬのは嫌だ。
なら…一か八かだ!

「待って下さい! 私を、新選組に入れて下さい! お願いします!」
「ほう…相当自信があるみてえだな?」
「はい。 剣には自信があります」
「そうか。 ―なら、総司と戦ってみろ」

そんなこんなで沖田さんと戦い、負けてはしまったものの、近藤さんに見初められ。
「ありがとうございます!」
「ただ…てめえが女ってことが他のやつらにバレたら、斬るからな」
「…はい!」
そうして私は新選組に加入した。

あれから時は経ち―
私たちは、確かに恋をしていた。


綴り


今、切ない想いが交差する―





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