「ついに、長い戦いが終わったんだ…」

へたりと座りこんだ私は、青い空を見上げた。
これでやっと自由になれるんだ…!
すると、私の顔を覗き込んだ彼が、私に手を差し伸べ―

るかのように、私の頭をチョップした。

「いたっ!何すんの総司!!」
「君こそ何言ってんの、まるで大きな戦争が終わったみたいな言い草だね」
「そりゃそうじゃん…私にとっては何よりも大きい戦争だよ…!」
「受験が終わったくらいで騒いじゃってさあ」
そう。
今日、私は高校の入試試験を終えた。
「いいよねえ、あんたは前期で受かっちゃってるんだから…」
ちなみに総司はというと、同じ学校に前期で受かってしまっている。
私?私は前期受けるための評定が足らなかったんですようるさい!!

「さて、今日から遊ぶぞー!」
「受かったわけでもないのに?」
「いいのっ!落ちるのも運命だからっ!!」
まあ、落ちて私立ってことになったら親になんて言われるか分かんないけど。
「ほら総司、行こ?」
私は総司の手を握って歩き出そうとし―

「受かってるといいね」

総司の言葉に、足を止める。
「―そうだね。総司と一緒の学校、行きたいもん」
「でも君バカだからなあ。心配だよ」
「うるさーい!!!」

でも、確信してるんだ

大丈夫。
私はきっと、これからもあなたと同じ通学路を歩いてみせるよ。









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