「平助…名前を知らないか」
『名前? 知らねーけど、なんで?』
「…いなくなったんだ」
『はあ!? いなくなったってなんだよ!?』
「いなくなったはいなくなったんだ…1週間ほど連絡はないし部屋にも帰ってないようだ」
『それやべえんじゃねえの!?』
「いや…心あたりはあるんだ」
『え、あんの!? 何!?』
「………この間、この世界で1番美味しい豆腐を食べてみたいと呟いたんだ」
『…………そっか、変な彼女だな』
「もう慣れた…しかしどこまで行ったんだろうか…」
『豆腐ってどこ行けばあんだ…? あいつのことだから外国、ってのも…』
「ありえるな…」
「ただいまー!」
「『!?』]
「あ、一くん久しぶりー!」
「名前! お前はいままでどこに…悪い平助、切るぞ!」
『お、おう…』

「で、どこに行っていたんだ」
「ちょっくら京都まで」
「京都だと!? ここは北海道だぞ!?」
「やー、やっぱちょっと遠かったわ」
「だろうな!」
「でね、はい! 豆腐!」
「(…やはりか)」
「すっごく美味しかったの! だから、買ってきた! 食べて、一!」
「あ、ああ…ありがとう」

愛ゆえのこの馬鹿さ

「…美味い」
「でしょでしょー!」






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