それから1年後。
私たちは教会の祭壇の前に肩を揃えていた。
下見の時に、皮肉にもあの夢の教会とそっくりだと呟くと、じゃあ僕も同じにならないといいね
と総司が冗談を飛ばしていたのを思い出す。
神父さんの言葉に自然と背筋がのびた。
「沖田名前、あなたは沖田総司の妻となり、生涯愛し続けると誓いますか?」
『誓います』
「沖田総司、あなたは沖田名前を妻に迎え、生涯愛し続けると誓いますか?」
まさかとは思うけど、本当に「誓いません」なんて言ったりしないよね?
ちょっぴり不安になりながら総司の顔をのぞき込む。
私の視線に気付いた総司は、口元をほころばせて言った。
「誓います。永遠に」
すすり泣きの音やおめでとうの言葉が飛び交う中、私たちは声を上げて笑った。
互いに向き合い指輪を交換する。
「では、誓いのキ…」
神父さんの言葉よりも早く、私たちは唇を合わせた。
今までに交わしたどのキスよりも幸せだったように思う。
たくさんの拍手が私たちを包んだ。
鮮やかなステンドグラスが初夏の日光をまとい、正面には大きな十字架。
カラーン♪カラーン♪と響く鐘の音は耳に心地良い。
今日、私たちは永遠の愛を誓いました。
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