**名前**




やっほー、名前だよ!

みんな元気?

私は今から、剣道部の面々と王様ゲームをやるところです。


言いだしっぺは私なんですけど、どうして王様ゲームをやろうと思ったかって言うと、それはね……





男の人から『お嬢様』って呼ばれたいからなのです!!




はい、そこキモッとか言わないでー!!



最近、私は執事もののアニメにはまってしまっていまして、一度でいいから男の人に『お嬢様』って呼ばれたくなっちゃんたんですよね。




そこへ同窓会の話が舞い込んできて、チャーンス!!!なんて思っちゃたわけなんです。



というわけで、私が絶対に王様になって、皆に私のことを『お嬢様』って呼ばせてやろうと思います!









「「王様だーれだ!!」」



「俺が王様だぁ!!!!」



そう言って元気良く手を挙げたのは平助。

その手にはしっかりと王様のくじが握られている。





「ちぇっ!なーんだ、平助が王様かよー」


「へっへー!いいだろ!んじゃ、命令するぜ?」


うーんうーんと唸る平助。

一体どんな命令をしてくるのか、それはそれで楽しみだ。

もちろん、私が当たらなかったらですが!!!






「1番が5番のほっぺにキス!!!」

「「はぁーーー?!」」


ぐはぁっ、平助ナイス!!


幸い、ここにいる面々はイケメンばかりなので、たとえ男同士になってしまったとしてもそれはそれで目の保養に…!!!


でも男性陣からは次々と不満の声が上がります。


けれど、こういうゲームってのは嫌がってしまうような命令が下されるからこそ楽しいんですよね!!


さぁ、誰だ、1番と5番!!





「俺が5番だ…」


一君が5番か!!

だったら1番は土方先生とかだったら萌えますね!!

一君、土方先生が大好きだから!!




さて、念のために私の番号を確認しますか。






『1番』






あれ、私じゃないですか。


おかしいな、当たらない気がしてたんですけど。


まぁいっか!一君イケメンだしそれはそれでおいしいです!



ごちそうさまです!!







「一君、屈んでね。そうしなきゃ届きませんので」

「あ、あぁ…分かっている///」


皆に見えるように立ってしろとの王様の命令で、私と一君は完全なる見せ物に。


はぁ、それにしても綺麗なお肌。


このほっぺたに私が今からキスするんですね?!




ちょっと遊び心も手伝って、一君の首に手を回してみたりして。




それじゃあ、いただきまーす!!





ちゅっ





「………/////」

「ごちそうさまでした!!」






わお!一君お顔が真っ赤ですよ!

やっぱりこういうの苦手でしたかね?!

私も妄想いっぱいしてるから慣れてるつもりだったんですけど、やっぱ現実でやると恥ずかしいものがありますね!




って、あれ?


皆さんどうして恨めしげに一君を見てるんですか。


しかも言いだしっぺの平助まで。


総司に至っては、一君よりも私のこと睨んでるよ。


とっても怖いよ。






「ねぇ、首に手回す必要なかったんじゃない」

「こういうのは雰囲気を作るのが大事です。そうしたほうが楽しめるから!」


なんだ総司ってば、私に焼きもちですか。


そんなに一君のほっぺたにキスしたかったんですね!!






「ねぇ、違うんだけど。僕は一君にキスがしたいわけじゃないから。あんまり変なこと考えてるとどつくよ?」


どひゃ!心の声を読んでくるなんて、総司はエスパーですか?


もうそんなこと考えないから許してね!!







「これって、何番が王様にほにゃららとかでもありだよな?」

「そっかその手があったか!!よっしゃ、次王様になったらその手を使うぜ!!」


原田先生と平助はなにやらひそひそと話しています。


一体なんの話をしてるんですかね。








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