「名前、名前起きて」

『う?うーん…』


総司の声ではっと目覚めれば、目の前には眠りにつく前と変わらず総司の顔があった。


『私、寝ちゃってた?』

「うん。ぐーっすりね。もう夕方」


確かに、日の光はオレンジ色になってるし、遠くからはカラスの鳴き声も聞こえる。


「寝顔可愛かったよ。ごちそうさま」

『なっ///ずっと見てたの?//』

「名前の寝顔はどのくらい見ても飽きないから」


そう言うと、総司はまた一段と口角を上げた。


『もう!知らない!』


私は怒って総司とは真反対を向く。


「拗ねないの」

『総司のいじわる!』

「それは名前が好きだからだよ」

『馬鹿!!………でも…』

「でも…?」

『………私も好き』


総司は後ろからぎゅっと私を抱きしめた。

私は布団よりも温かい彼の温もりに包まれて、もう一度眠りについた。



(寝てもさめても君が好き)





fin.



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