03


  


うーん、今日はどこに泊まろうかな。


-私の気分-


私が屯所に泊まるときは大抵沖田の部屋だ。

しかし今日は沖田に追い出されてしまった。

なんかニヤニヤしながら「今日は違うところ行きなよ、それか野宿で」だって。

違うところって…どこだよ。

野宿は絶対いやだし。

「…あ」

そうか、もう1人いたじゃないか。

私はその部屋へと向かった。


…ということで。

「…なにゆえ俺の部屋に来た」

斎藤の部屋にやってまいりました。

「気分?」

「気分で男の部屋に来るんじゃない」

「いいじゃん別に」

「おい布団に入るな! それは俺の布団だ!」

「あ、眠くなってきた…」

「……………」

「ちょっと! 無言で布団はがさないで!」

斎藤、恐ろしい奴だ…!

「…帰ったらどうだ」

「やだー、帰り道襲われたらどうするのよー」

「俺がお前を斬る」

「さすが斎藤! 頼もし…斬る!? 守るじゃなくて!?」

うっかり騙されるとこだった!

「…はあ、もういい」

斎藤は諦めたようにため息をついた。

「お前は外で寝ろ、俺は布団で寝る」

「え、いいの? あり…また違う! 逆! 普通逆!」

「俺に外で寝ろというのか」

「…ごめんなさい」

ここ、斎藤の部屋だった。

「大体お前はここに遊びに来る自体間違っている」

「そう? だってここ楽しいじゃん」

「楽しくなどない」

「私は斎藤と喋ってて楽しいけど」

「……………」

「無視された!」

そんなこんなでずっと喋っていると―


「…斎藤」

「言うな」

「…なんか明るくないか…?」

「明るくなどない! 真っ暗だ!」

「この状況で真っ暗に見えるの相当ですけど」

朝になってました。


どこに泊まるかは私の気分。

…これからは斎藤の部屋もいいなあと思いました。





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