ちょっと突けば倍で反応してくる。
なるほど。
こりゃ面白い。



その面白い奴の、頭がつんつんの幼なじみに「面白いモノが見れる」と言われて。
ビーカーでラーメン作っちゃうようなまさに研究好きの爺さんのだだっ広い庭に足を運べば。
イワークと呼ばれる岩石生物の一部に似た岩にぽつんと佇む、小さな背中はそこに居た。



おやまぁ…


こんなに突き抜ける青い空に。
見上げれば目なんか開けていられない白い太陽に。
ツヤツヤとした緑の草木に。

なんと似つかわしくないことか。

「少年。こてんぱんにのされた感想は?」
「うるせーあっちいけ」

ぶくく。

何年経ってもお子ちゃまだったコイツに思わず笑いが漏れた。
「てめー何笑ってんだ」
「くく…」

勘弁してほしい。
面白すぎる。

腹を抱えて堪え笑いをしているとギロリと睨まれた。

さすがに可哀相かなと笑いを収めて。
元気だせ。
あいつの頬に口づけを送る。

世界の美少女にキスされるなんて幸せ者だな。


なーんて思ったのも束の間。
「うへー気色わりー」
なんて言いながら、今キスした場所を手で拭いやがるから。

「んだとコラ」
それを受け流すことができない、まだまだ幼い自分の器量には容易に無視を決めて。
生意気な鼻垂れ小僧目掛けて鉄拳をおみまいしてやった。



END

――――――――――
俺設定すぎてすみません…。でも正直楽しかったww歳をとってもまだ子供なサトシと、少しだけ、自分でも大人になったと思うカスミと、それでもまだ子供だったカスミ。な話。

100322