prologue








「「「「お願いしやーす!!!」」」」



一日の練習が始まる。



「…修造、ちょっと来い」

「?はい…」

「龍!」

「分かってらぁ」

「頼んだ」

「おう」

「?」



表情に疑問を浮かべている修造を部室に連れていく。

連れていったその先に、人はもちろんいない。

部活中だから当たり前だ。

扉を閉め、中央に置いてあるベンチに腰掛ける。



「…いきなりなんですか麗先輩」

「明日からお前を副主将にする」

「………………は?」



ぽかんと口を開ける修造。

まぁ、急に言ったし仕方ないか。

ぽかんとしているその姿は、なにやら可愛らしい。

いつも眉間に皺を寄せて、少しばかり厳しい面構えをしているから尚更だ。



「…え、いや、あの…龍先輩が副主将じゃないスか」

「そうだが?」

「なら…」

「お前を、次の主将にすることが決まった」

「?!!!」

「早めにどんなものか分かっていた方がいいだろう」



ま、主将と副主将じゃ、少々勝手が違うかもだけどな。



「ちょっと待って下さい!!俺、主将なんてやるタマじゃないですよ?!」

「いいや、お前しかいない。そう、俺と構造さんの意見は一致した」



監督もだと言うそれに、修造は言葉を無くした。

釈然としない様子の修造。



「ま、お試しだとでも思ってくれ」

「はぁ…」



そういう時期だということが、その内――来年あたりには分かるだろう。

ま、本当に代わる時が来たら、言ってやろう。


“時がきたんだ”


ってな。

賢しいこいつなら、それで分かる。









うーん…これ、プロローグの役割り果たしているのだろうか…








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