ベスター先生+アーロくん+干物先生


*


コイキング
1ターン目のこうげき、はねる
2ターン目のこうげき、はねる
3ターン目のこうげき、はねる
4ターンかけてコイキングを倒して、次は何がくるのかと思えば2匹目もコイキングだった。
さっきの対戦まで相性まで考えてワンターンキルも良いところなポケモンばっかり使っていたくせに6匹パーティーのうちの2匹までもはねるしか使えないコイキングで固めているってどういうことだ。
視線を向ければ、干物はチュッパチャプスを唇でもてあそびながらだらけきったシャツから胸の谷間が覗いて隠す気があるのかと思うが何とかエプロンで隠れているしまつだし。


「何のまねだ干物先生」

「ベスター先生にハンディキャップです」


弱いんで。
びきっ、額に青筋が浮かぶが一度として勝ったことがないから否定は出来ない。
縛りプレイで勝つ気か…!
後ろでアーロが座っている俺の背中に抱きついて肩越しに対戦を見ていて一生懸命応援してくれているわけだが、連戦連敗、アーロに合わせる顔がないって言うか干物が強すぎる。
ゲームしているときだけ着用する眼鏡を押し上げてから時代錯誤の白黒のゲーム機に視線を送れば、後ろからアーロががんばれぇべすたぁせんせい!と声援を送ってくれた。ここまでなめられきって負けるわけには行かない!


*


ピキューン。

すまない負けた。

完敗すぎる。干物の最後のポケモンすら出すことが出来ずにやられた。何度やれば勝てるんだかさっぱり分からない。毎回パーティーは代えてきてるし何タイプを好むのかも分からないし最終的にコイキング2匹もパーティーにねじ込まれても負けるって一体どういうことなんだろうか。


「おつかれさまでーす」


ぺろりとチュッパチャプスを口から出して小さくなったあめ玉にキス。グロスでテカった唇が嫌に生々しく色気たっぷりだった。


「くっ…次こそ勝つからな!」

「……、がんばれベスター先生!」


最後確実に(笑)がついたような声と共にゲームボーイの電源を切って電池をはずしてエプロンにしまい込んでひらひらこちらに手を振ってから、先ほどから園児に誘われている砂場遊びに行ってしまった。
オレがかちりと電源を切りため息したらアーロが前に回り込んで、つぎこそかとうなぁ、べすたぁせんせ!と元気づけてくれたのでもう可愛すぎて抱きしめた。
次こそ必ず勝つ…!


レクイエムのいらない世界に生まれた二人
(平和な世界に生まれたら)


20130424(title:反転コンタクトさま).


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