第10箱 僕、ぶっちゃけ子供嫌いだし

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第弐音楽室(ここ)か破壊音の源は』

こういうのは大体、風紀委員か生徒会なんだよなぁ。
迷惑な委員会だ。
平和を愛する委員会なら美化委員(わたしたち)
心にも平和をくれたっていいじゃないか。

『失礼しマース・・・・・・うに?はーちゃん?』

「あれ?真宵じゃん♪仕事中?」

扉を開けるとそこにはーちゃんが立っていた。

『うん、だって爆音が・・・・・・、』

辺りを見回して見ると
視界の隅に小さい白髪が入る。
げぇ・・・・・・一年十三組で風紀委員長の雲仙冥利じゃないか。
僕、子供苦手なんだよね。


一瞬、雲仙委員長の顔が固まったが、すぐにニヤリと弧を描いた。

「誰かと思ったら美化委員(めいどさん)かよ。
美化委員の迷為我真宵が一体何のようだよ」

『へー・・・・・・、風紀委員長に名前を覚えて貰えるなんて光栄だね。
まぁ、そんな戯言はさておきだ。この荒れようは何なのかな?
美化委員としてはとても頂けないんだけど?』

第弐音楽室は血まみれの上に、そこ等じゅう穴が空いている。

「こんなの、風紀委員が責任もって修理屋にでも直してもらう。
だから普通(ノーマル)は帰れよ。
コレは風紀委員と生徒会のもんだいなんだからよぉ」

『そういう問題じゃないでしょ?あんたらのせいで美化委員は
毎日骨身を削る思いで仕事してるんだから
あと、年上には敬語をつかいなよ』

「はぁ?何でオレが格下(ノーマル)に敬語使わなきゃなんねぇーんだ?頭蓋骨剥くぞ」

『はぁーコレだから子供は苦手なんだよ。
てか、僕ぶっちゃけ、子供嫌いだし』

こういう生意気なのが特に。

【つかもうぜ!DRAGONBALL 世界でいっとー スリルな秘密!】

突然、ドラゴンボールのOPが流れた。

「・・・・・・」

「・・・・・・」

『・・・・・・』

「・・・・・・俺だ」

お前だったのか
いや別に特に何もないけどさ。

「・・・・・あぁ?任務失敗?どいつがよ!?全員!?」

風紀委員長が声を荒げる。
その瞬間、彼の持っていた携帯がぐしゃりと真っ二つになる。

「あーあ、大っ好きなアイフォンがぶっ壊れちまったぜ。
新型に機種変したばっかなのによぉ〜。
誰がどう責任とってくれんだよなァコレ!」

『・・・・・・・・・・僕の知り合いに携帯電話を全機種
持ってる人がいるいけど、紹介しようか?』

・・・・・・・・・睨まれた。

ドガァァァン

雲仙冥利が壁を蹴飛ばし、第弐音楽室の壁に穴を開けてしまった。

「よーエアオッパイ。オレ こっから出て行くつもりだけど。
それも止めてみる?」

「・・・・・・・・・・・いやあ。あたしが任されたのはここであって、そこは管轄外かな?」

「あっそ、お役所仕事ゴクローさん!」

「鬼瀬ちゃーん、ひとつ伝言頼まれて☆」

語尾の星にイラッとする。

「風紀委員総員に通告―――、全員すみやかに帰宅せよ。
明日、誰かに聞かれても自分は無関係だって言い張れるように
アリバイ作っとけ!」

「ここからは男一匹、雲仙冥利の個人的な戦争だ!!」



「・・・・・・・よかったの?真宵」

『・・・・・・いいさ。僕には戦闘は不向きだし。
僕はクールでドライなのが売りだし』





次の日、盛大に壊れた校舎を見てやっぱり止めればよかったと
後悔したが、後の祭りだった。











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