【legend magic+たとえ雑草と呼ばれようと】



「勉強会をしよう!」


そう言いだしたのはリアクルズ・コルージス……通称リアだった。


「勉強会……ですか?」


アルカナ・リクルートは首をかしげた。
力強く頷くリアに、アルカナを抜いた他三人の呆れた視線が突き刺さる。

ふう、とため息にも似た吐息を洩らし、ユアン・リクルートは開いていた分厚い本を閉じた。


「僕はパスかな」

「右に同じ」

「……」


彼に続き、カイ・ゴッドイズもリアの申し出を拒否する。リオネイド・ケルヴェン……通称リオンは相変わらずの無言ではあるが、面倒臭がっているのが空気で分かる。

学年で1、2を争う天才達と親友に取りつく島もなく断られた彼女の希望はもう一人しか残されていない。


「……アルカナちゃんは?」

「私は良いですよ」


アルカナは、ごく当然のように頷いた。
まさかの色よい返事に、リアの顔がぱあっと輝く。
感極まって、リアは彼女に抱きついた。


「ああもう!アルカナちゃん良い子!大好き!」


ぴくりと、その言葉に反応を示したのはリオン。


「あ、ありがとうございます。私も大好きですよ」


お礼のつもりだろう。無邪気に返すアルカナ。
彼女の言葉に反応したのはユアンだ。

二人を包む空気が一気に冷える。
それを見ていたクラスメートが、ひいっと小さな悲鳴を上げた。

二人は同時に立ち上がると、ユアンはアルカナの、リオンはリアの肩をそれぞれ掴んだ。


「え?」


不思議そうな声を上げ振り返った女子二人に、ユアンは黒い笑みを浮かべ、リオンはいつも以上の無表情で口を開いた。


「行くよ」

「行くぞ」


なぜいきなりそんなに機嫌悪く……。
アルカナとリアは不穏な空気を感じ取り、一方は不思議そうな顔をし、一方は頬をひきつらせる。


「ど、どこへ……?」

「どこに行くんですか?」


当然の疑問に、男子二人は口を揃えて、言った。


「勉強会」



図書室へ強制連行される二人とする二人の四つの影を見送り、カイは呆れた顔で呟いた。


「男の嫉妬は醜いね」


もし同じ学園だったら





朔様、この度はリンクそして素敵な小説をありがとうございます!

うちのこまで出していただいて……なんて可愛いのでしょうか!!みんなが同じ学園だったら楽しいでしょうね。ユアンはいつもイライラしてるかもしれませんが(笑)

では、本当にありがとうございました。これからも仲良くしてやってください☆



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