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ジェイドはにっこり笑ってとんでもないことを言い出した。


「ではこれを」


カチューシャのようなものに猫耳がついているそれを頭に着けられてルークはきょとんとした。もっとすごいことをされるんじゃないかと戦々恐々としていたルークにしてみれば拍子抜けだった。


「何で耳……?」

「違和感はありませんか?」

「ない、かな」

「それは良かった」


(違和感がない? 待て、待て待て待て!!)

ルークは乱暴に耳に触って引っ張ってみたが取れないことに気がついた。取れないどころか、身体の一部のように鈍い痛みが走るではないか。


「ジェイド……」

「何ですか?」

「何で取れないんだ!?」

「ということは成功ですか。苦労した甲斐がありますねえ」


至極楽しそうに笑うジェイドを恨めしげに睨んでやるが、それに動じた様子もない。いや、こんなことで動じるような奴なら死霊遣い(ネクロマンサー)なんて呼ばれることなどない。どうして好きにしろなどと言ったのか。言ってしまった己も恨めしい。


「次は尻尾付けちゃいましょう」

「断る! ふざけんな!」

「おや残念、もう付けちゃいました」

「おま、お前、最低だ、変態だー!」

「褒め言葉として受け取っておきます」

「褒めてねぇ!!」


語尾にハートマークが付きそうなほどジェイドは楽しそうだ。
付けられた尻尾は間もなくルークの意志に従うようにぱたぱた揺れた。明らかに苛立った動きだと分かる。何も分かっていないチーグルの子供が遊んでくれているのだと思い、じゃれついている。


「それじゃあ、ちゃっちゃと弱み握っときますか」


ジェイドは不敵に笑うと写映音機関を取り出し、ルークをそれに撮り収める。しかも何度も。おまけに不埒な指先がルークの気持ちを高ぶらせた。

呼吸が苦しい。熱を解放してほしい。

結局、その後ずるずる最後まで致されてしまい、ルークはひたすらジェイドを貶していたとかそうでないとか。


「俺、もうお婿に行けない……」

「その点は大丈夫です。私が貰ってあげますから」

「ぜんっぜん大丈夫じゃないっ……!」


めそめそ泣く子供を慰めつつ、ジェイドはふ、と穏やかに微笑んだ。いっそこのままでもいいかな、と。
ルークに付けられた耳と尻尾は未だに取れず終い。子供のある意味不幸な出来事はどこまで続くことやら。





可愛い君に溺れる、ダメな僕










――――――――――
100000hit記念、ゆず様へ!
何ちゃってコスプレver.終幕。
賭けをしたわけでもないのに罰ゲームを敢行するジェイドの鬼畜振り、見習いたくないです、笑。
何もかもが中途半端な気がするが、俺は満足だ!
ジェイドが変態っぽいのは仕様です。
彼はきっとルークで遊び倒します。
でも、それはすべて愛なんです。
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