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※軽くセブンデイズのパロです。



テイルズ学園高等部一年のルーク・ファブレは同級生からも上級生からもよくモテる。彼が一週間ごとに彼女が違うということは園内でも有名なのだ。そう、一週間。それでも彼は軽いとは言われない。もちろん別れた彼女たちも彼を悪く言う人はいない。彼女たちの言葉を借りれば、

『特別な一週間をありがとう』

なのだそうだ。
ユーリ・ローウェルは不思議そうに首を傾げた。別れて悲しいはずじゃないのかと疑問に思うが、そこは友人のリタ・モルディオに突っ込まれた。


「そりゃ悲しいわよ。でも、私は何かすっきりした。一週間だったけど本当に特別だったから」


リタの言葉を聞きながら欠伸をすればなぜか軽く殴られた。


「んだよ」

「あんたね。顔はいいんだからそういう間抜け顔しない! モテるくせに、そんなだから振られちゃうのよ!」

「へーへーそら悪かった」


ユーリは悪びれもせず自分の席に座ると今度はピザのメニューを取り出すと後ろの席にいる友人のフレン・シーフォに何が良い? と話を振った。フレンはさっさと課題をしろと鬱陶しそうに言うがユーリはまったく意に介さない。結局、ユーリの好きなトッピングを選ぶと携帯で注文をして、課題をフレンに押し付けるとさっさと教室を出て行ってしまった。


「今日が自習で良かったわね……」

「良くない。ぜんっぜん良くない! まったくユーリときたらいつもいつも……」


そう言いながらフォローしてしまうのがフレンの良いところ、ではなく、腐れ縁ゆえの癖だと言える。





ユーリは校門に座り込んでピザを待っていると、スポーツカーが横付けされて中から噂のルーク・ファブレが現れて驚いた。しかも金髪美人に運転させてるときた。ユーリは口笛を吹く。あれが先週のカノジョか。


「あれ、ローウェル先輩?」

「おう、さっきの先週のカノジョか? 年上好みとは知らなかったな」

「残念、違いますよ。あれは俺の義姉さんです」

「ああ、あの怖い兄さんの嫁さんってことか」

「何かと心配されるので」

「ふらふらしてるもんなー」

「それ、嫌味ですか? 俺は別に」


驚いた。ユーリはくるくると表情の変わるルークに一瞬見惚れた。最初は美人かと思いきや、今はどちらかというと可愛い、だ。だから思わず。


「なあ、今週はもう誰かに告白されたか?」

「いえ、まだ誰も――」


ユーリは何も考えずその言葉をルークに言った。

「なら俺と付き合えよ、ファブレ」


ピザ屋のバイクが見えて、ユーリは先ほど言った言葉をするりと忘れた。だから、その時ルークがどんな顔をしていたのかなんて知らない。










(恋人ごっこの一日目は爆弾発言から始まった)
恋人ごっこ










――――――――――
短い。
でも確かこんな感じだったような。
いや、一日目はまだ何かあったと思うがあえてすっ飛ばす。
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