ろくでなし.1



※すんさんリク
※サスケが残念




各々任務を与えられて散っていくサスケの仲間たちを見送った後、俺は一人その場に残ったサスケのいがぐり頭を見下ろした。

「……お前ってさあ、ホント女に冷たいよな」
「は?いきなり何だよオッサン」

相手は憮然とした表情のまま、何を言っているんだという不審な目で見返してくる。
俺はお面の下でにまにましながらサスケの肩に手を置いた。女慣れしていない不器用な男を見るのは思いのほか楽しいものだ。あと勿論俺はオッサンじゃない。言い返すのが面倒なだけだ。

「他の男ならまだしも、あの赤毛の女、結構上玉だろ。お前に対しても随分献身的だし、むすっとしてないでもうちょっと喜んだらどうなんだ?ほれほれ」
「何故だ」
「何故って、少しは女に興味くらいあるだろ?」

尋ねればサスケはあっさりと首を横に振るではないか。

「いや別に」

俺は予想外の回答に眉を潜め、ついと首を傾げた。

「おまえな……そんなこと言ってると一生童貞だぞ?」
「そーですね」

サスケは興味なさそうに生返事を寄こす。

「三十まで童貞続けると魔法使いになるって説知ってるか?」
「あーそんな話前に水月から聞いたけど」
「実はそれにもっと酷い続きがあって」
「へえ?」
「あそこが腐ってもげるんだって。使わなさすぎて」
「え……?」
「ん?」
「何だって!?もげ!?」
「うん、そうそう。まあどうせ使わないんなら必要ないわな。あはは」
「ちょっと待てマダラ。それマジか!?」
「どうしたんだサスケ、そんなに慌てて。まさかお前、実は童貞だとか言うんじゃ……」
「んなわけねえだろ。けど!けどちょっと待ってくれ!」
「分かった、分かったけどお前!何でそこで袖を掴んでるのかこっちが聞きたい」
「え、あ、それはだな」

俺は眉を潜めて自分の外套にしがみつくサスケの手をしっしと払ったが、サスケは小声でもごもごと言い訳してばかりで一向に腕を離してくれない。

「あのさ、あのな?マダラ、俺実は」
「何だ?」
「俺と――」
「え!?」

――嫌な予感がする。

「一発かましませんかあああああ!!!」

信じがたいことにノーと言う隙も実態を消す余裕も一切なかった。サスケによる猛烈な頭突きを食らった俺はその場で床に押し倒されて一気に戦闘不能に陥ってしまったのである。


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