キライじゃない.1



※桔梗さんリク
※一部




「サスケくーん、はい!わたしの作った卵焼きよ!あーんして!」
「サスケよくやったぞ。さっきはお前のサポートがなかったらヤバかった。ありがとな」

サスケサスケサスケサスケサスケサスケサスケサスケ。
七班揃って任務に出るとサクラちゃんもカカシ先生もサスケにばっかり構ってオレのことなんて範疇外。そりゃあ確かにサスケは強いしかっこいいしモテるのは分かるけど、だからってそこまで大げさに贔屓することはないのにと思う。
悔しいからオレもたまにはいいところを見せようと思って色々やってみるのだけれど、返って足を引っ張ってしまって一層面白くないことになる。
今朝も皆より早起きして一人で魚を捕りに行ったのだが、川の中で転んでびしょぬれになった揚句結局一匹も捕れずに、濡れた服をサスケに乾かしてもらう羽目になり、その間半裸でうろついていたらサクラちゃんには気持ち悪いから寄らないでと言われてちょっと傷ついた。
それもこれも全部サスケが悪い。二人きりでエッチしてるときと違って、普段のサスケはクールを気取ってばかりで全然オレのことをフォローしてくれないのだ。
木の葉から五日はかかる目的地への道のりは長く、その日は一日移動だけで終わった。
オレはカカシ先生と野宿の準備をし、サクラちゃんが採取してきてくれた木の実とサスケが捕まえた子ウサギ、保存食のライスクラッカーで夕食にした。サクラちゃんてば、前にオレが近所の婆ちゃんに頼まれて畑を荒らしていた野ウサギを捕まえたときは可愛そうって非難したのに、サスケがクナイでウサギの腹わたかっ捌いてるのを見ても何も言わなかった。口元をきゅっと結んで言葉を我慢してたのは分かったから、オレも口出しはしなかったけど。
翌日も朝が早いので、夕食の後は早めに寝床についた。寝床と言っても草の上に茣蓙を敷いて上は毛布一枚だから寝心地はイマイチだが、そこはまあ我慢するしかない。端から順にオレ、サスケ、サクラちゃん、カカシ先生の並びだ。オレは「サスケに近づくと妊娠するからやめとけ」って忠告したのだが、サクラちゃんは断固としてサスケの隣がいいと言い張ったのでこうなった。サスケがカカシ先生顔負けのむっつりスケベなのは本当のことなのに。
オレはまだあまり眠たくはなかったが、寝ころんでしばらくすると右の方から穏やかな寝息が聞こえ始めた。この控えめな息遣いはサクラちゃんだ。サスケにがっちり腕を絡めたまま一番最初に眠ってしまうなんて、やっぱり昼間はしゃぎすぎて疲れたのかな。
くるりと寝返りを打ってサスケの方に顔を向けると、奴は女の子にしがみつかれるという楽しい状況をろくに満喫もせずに大人しく仰向けになって目を閉じていた。

「……もう寝た?」

囁きかけても、すぐに返事がなかった。

「サスケ……?サクラちゃん、もう寝てるってばよ?」
「……本当か」
「うん、多分離しても大丈夫。ずっとひっついてたら寝づらいじゃん」

図的にはお似合いだけど、なんて皮肉はこの際ぐっと飲み込んでおくことにする。
オレの言葉を聞いたサスケはゆっくりと目を開け、スースーと可愛らしい寝息を立てるサクラちゃんの腕をそうっとほどいた。

「サンキュ。実はちょっとヤバかったんだ」
「ん?」
「いや、こっちの話」
「へぇーっ、なになに?どうしたんだってばよ?」
「だから何でもないって。ウゼェ」
「あーやしいっ!」

オレは毛布を巻きつけたままもぞもぞと横移動し、サスケに身体を寄せた。もちろんカカシ先生のくぐもった寝息を確認の上での行動である。顔を近づけて下からサスケの顔を覗きこむと、奴は焦ったようにびくりと身を引いた。

「ちょ、何だよ」
「サスケェ……もしかして、女の子に抱きつかれて勃ったとかじゃねーだろな」
「ば、ちげェ……!」

この分かりやすい反応からするにどうやら図星だったらしい。オレは面白いくらいムキになって否定しようとするサスケの頬を指先でちょんちょんと突いた。

「顔、熱くなってるけど?」
「そんなこと……」
「だいぶ溜まってるだろ。オレが扱いてやるってばよ?」
「なっ、こんなとこで……アっ、……やめっ……」
「どうせ自分でするつもりだったんだろ?」

ぺろりと舌を出して笑い、するりとサスケの毛布に潜り込んだ。
思った通り、サスケの前はこんもりと盛り上がってズボンの真ん中で苦しそうにテントを張っていた。
オレは片手でチャックを外し、ゆっくりとジッパーを下ろした。途中一回ジジッと音が出てしまって泣きそうな顔をしたサスケに頭を叩かれた。
湿った下着の前を開くと、張り詰めたサスケのものがふるんと飛び出してきた。先端に触れると透明な液がたらりと糸を引く。皆にイイ格好するサスケは気に入らないが、ちょっと女の子にひっつかれただけでここをこんなにしてしまうなんて、初心なところもあるんだと楽しくなった。


BACK
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -