高桑壮一郎(たかくわ・そういちろう)



男性のみ / 20代前半
声質イメージ:中〜低。こちらもなんちゃってナマリあり。前島に比べればいささか頭の切れそうな少し現実主義者っぽく、またニヒリスト。落ち着いたトーンで感情を滅多やたらと表に出さない。(が、病室で誰かが亡くなった時は沈痛そうな顔もする)ややBLっぽいです。エロはないです。
前島と同じく研究生。彼とは何でも話せる仲にして仲間意識も強い反面、医学においては見事なまで対照的な考えの持ち主で、「こんなにも人が呆気なく死ぬ時代。どうせ死ぬなら空襲で死ぬより、病院で死んで実験台と言われようが多くの人間を救う結果になるなら御の字だ」「こんな時代に生まれたんやからしょうがない。生きるん為なんやから仕方がない」というリアリストな部分も持つ。冷たい人間と言われればそこまでだが、彼の考えも医療の発展という意味では間違いではなく、そういった面を上層部から買われている部分も強い。
反面、自身では人の死に慣れすぎている自分を不気味に思っている部分もあり「自分には良心がないのだろうか?」と葛藤している節もある。オペをし、患者が死んだ場合はその場では悲しそうな顔をするが、外の世界に出れば感傷も全て忘れてしまう。ある意味では「強い人間」なのだろうが、言葉を変えれば冷酷なのでもある。

どこかドンくさい前島の事は昔から放っておけず、何かと彼を庇ったり助け舟を出す事もしばしばあった。彼に恋人・みつ子が出来た時は何故か胸が苦しくなり、自棄になったように友人の妻と関係を持った事もある。何故自分がそんなに苦しかったのかを思い起こせば、何てことはなく前島に対し、単純に性別を越えて愛情を持って接していたからだろう。高桑はある日前島に「神はいるかと思うか」と聞かれ「どうでもいい」というような返答をしたが、彼にとっては前島がある意味唯一穢れを知らぬ神だったのかもしれない。

ナコト写本のタイムリープにより現代へと結びついた蛭子島で前島とワクチン作りに励むも、そのうち『奇病』にかかった者がゾンビになっていく様に興味を抱くようになりこの病が解明できれば何千二人もの命が救えるからとゾンビを使い人体実験に半ば病的にのめり込むようになってしまう。

台詞量:200未満
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選考台詞:
01_高桑
「実験台の何が悪いんや。空襲で死んで、他の死体と一緒に焼かれるよりなんぼか救いがあるわ。人の役に立てて死ねるんや。おっちゃんの死が、今後広がるかもしれん奇病患者を数千人と救う手立てとなるかもしれんねや。それにのう、前島。今の日本じゃ安楽死なんか許されとらんのや――悪いけどな」
(空襲で焼け死ぬより、病院で麻酔され眠ってるうちに解剖された方が本人にも苦痛がなく死ねるのなら意味がある、と熱弁を語る。医学が進歩するならたった一人の死くらいは我慢しろと非常に冷めた考えである)


02_高桑
「俺には神がいようがいまいが、どうだっていいんよ。こんな時代に生まれてこんな時代で、医学の研究生になってしもた。只、それだけの事やんか」
(前島に神がいるかどう思うかとどうか尋ねられ、極めてそっけなく) 


03_高桑
「(……病室で誰かが死ぬ。家族は涙する。俺はそんな時、彼らの前で悲しそうな顔をするが、しかし部屋を出た後にはどうだろう? もうその光景は俺の心にはひとつも無い――果たして俺は冷たい人間なんやろか? 自分の良心が麻痺した、冷血な男なんやろうか?)」
(内心では、人の死に慣れすぎている事や人の苦しみに無感情すぎる自分が冷たい人間ではないのかと恐れをなしている。ある意味、人の苦痛に敏感な芹沢とは対をなす存在なのかもしれない)
  

04_高桑
「これは……今後の医療を大きく変えるかもしれんよ、前島。――このゾンビとやらは無暗に殺さず保護して生体実験にかけた方が、今後の医療を新たに切り開く手段となるのと違うんか? 残酷なわけがあるかい。こいつらは患者やない、しかも新鮮な死体(読み:ライヘ)や」
(ゾンビの生体実験を行おう、それもエーテル(麻酔)とコカインを使わずに切り開こうとする彼にたじろぐ前島。飽くまでも医学の進歩についてだと言い切る高桑だが、己の力量を試してみたいという気持ちもどこか見え隠れする。ちなみに『ライヘ』というのは死体のドイツ語だそうで解剖学室で使う用語との事)
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