中盤戦


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03-1.てめーはここじゃ犬なんです



 時間にはそうルーズな方では無いのを知っていたし、多分何らかのトラブルがあったのに違いは無かった……ルーシー達はリビングのソファに腰掛けた状態でヒロシとまりあを待っていた。

 万年遅刻魔のフジナミよりも遅いのだから、さすがに心配になってしまう。まあ、あの二人に限ってゾンビにやられる事は早々にないとは思うのだが。

 フジナミは呑気なもので途中買ってきたのだというたい焼きをもぐもぐと頬張っている。そして美味しそうにたい焼きをもぐもぐと齧るフジナミの隣では、やはり得体の知れないそいつ――ストライカーがちんとソファの上に座っている。

――こいつ今、マスクの下で一体どんなツラしてるんだろうな……

 案外眠ってたりするのかもしれない。だってさっきから何も喋らないし――とミツヒロはズズッと一つばかし鼻を啜った。

「……おっせーな」

 ミツヒロが時計をちらと見上げながら呟いた。

「な、ナオ……これ……みんなの分もお茶淹れておいたんだけど」

 おずおずと修一がこそこそとトレイを手に淹れ立てのお茶を持ってきてくれた。

「あ、もう兄さんったら。さっきからそんな気を遣わなくてもいいのに」

 お客さんとあらばと忙しなく動き回る修一に向かって、ルーシーが軽く笑いながら答えた。

「……しかしナオのお陰だよ。あの時の提案が無かったら、今頃この家もどうなっていた事か」

 そう言って修一は、ほんの二日ほど前に、子ども達にも手伝ってもらって何とか寄せ集めの板だとか使っていない椅子だとか外した扉を家中の窓という窓に釘で打ち付けた時の事を思い出す……窓なんか簡単に蹴破られる為だけのものだ、とルーシーが鬼軍曹よろしく皆を叱り飛ばし、窓は勿論のことちょっとの隙間も逃すまいと彼は屋敷中の補強を命じたのであった。

 そんなわけあって光の遮られた室内はとても暗いのだが仕方が無い。

 が、これも一時的な時間稼ぎにしかならないだろうとルーシーは言っていた。ゾンビの数がもっともっと爆発的に増えて、一斉に襲いかかってきたとしたら長くは持たないのだと……。

 まあ、元々外部からの侵入を防ぐ為か(泥棒や侵入者が多かったそうな)普通の家よりは強固に設計されていた事もあってか、おまじない程度ではあるがそれなりには頑丈な家だ。ヨロイ鉄製で作られた窓なんかもあって、ごく普通のものよりかは多少の無茶には応えてくれそうではあった。

「ゾンビ映画において窓は割られるためにあるようなもんだからな。まずはそれを防ぐのは基本中の基本だぜ」

 本日二杯目のお茶を啜りつつミツヒロが言うが、大半のゾンビ映画ではその努力も虚しく結局は破られる運命にある事も同時に知っていた。が、それはまあ言わないでおく事にした。

 他にも家そのものにトラップを仕掛けろなんてとんでもない案もあったようだが、それでは子ども達が危ない。うっかり引っかかりでもしたら大変だ、それは流石に即座に取り下げられた。あったりまえだ。

「……ごめんね、兄さん。わがまま言っちゃって。出来るだけ早く戻るようにするから」

 少しだけ寂しいのか、ルーシーは修一の手を握り締めた。かと思うと豪快に抱きしめて、おまけに何度も無理やりとばかりにチュッチュと接吻までした。オエッ、とミツヒロがこれ見よがしに呻くのも無視でルーシーは修一を強引に抱きしめている。

「ああ……、しばらく兄さんと離れるなんて寂しいなあ。当分はキスもファックもお預けなんて……」
「な、ナオ、子ども達もいるんだからそういう言葉は謹んで……」
「いい加減してくれよ、目が腐る」

 ミツヒロが呆れつつ言うとルーシーがようやく修一から腕を離した。

「おんやぁ、ミツヒロくん。それは嫉妬なのかなぁ」
「ふざけろ、アホンダラ」

 ミツヒロが口をへの字に曲げながらぼやいた。





感染といえば貞子でおなじみのリングも
最終的には貞子の呪い=天然痘? みたいな
ウイルスオチだったよね。
初代リングは映画版がマジで不気味でトラウマになった人は
多いだろうさ、あの貞子の目のアップに。
この映画版より早くテレビ版で確かリングが
放送されてたんだけどお茶の間でやってエエんか?
ってくらいエロシーン多かったような。 
原作に忠実で貞子が両性具有のフタナリっ娘で、
井戸の前でレイープされるシーンまでバッチリ
映してて超気まずかったじゃねぇかバカ。
映画版では貞子ふたなり設定が丸ごとなくなってるね。



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