03-3.てめーはここじゃ犬なんです
リオが不可思議そうな顔をしながら無言で座り込んだままのストライカーへと近づいていく……ストライカーはそれでビクッと効果音をつけて身体を強張らせたのだった。
眉根を潜めながらリオはマシンガンを持ったままで近づき、やがてマシンガンをテーブルの上へと一度置いた。ダラダラと冷や汗をこぼすストライカーに、尚もリオは興味半分、疑惑半分といった具合に近づいていきやがて彼の腰かける黒いレザーのソファーへと腰かけたのだった。
「新入りのストライカー君だよ。恥ずかしがり屋さんだから、優しくしてあげてね」
ルーシーが補足事項を告げると、リオはそれで益々訝るようにストライカーを見つめたのだった。
「新入り……? ふーん。ねえねえ、何でウサギの着ぐるみを被ってるの?」
「に、に、人気者になりたくて……こ、子どもから好かれたく……」
ストライカーは過度の緊張からか、もうぷるぷると震えている。
「えぇ〜? 何かアヤシイなぁ。血ついてるし」
「ぜ、全然怪しくなんかないですよ」
「ふーん、何か凄く気になるなぁキミの事……」
「……!?」
気になる。
これまで異性と縁遠かった自分からすると、女性から言われて非常に戸惑う一言ですらあった。
気になる。
それはつまり、ああ、何ていう事だ、自分はこのルーギャー(※ギャル)から興味を持たれているという事だ!……生まれて初めての事なだけにストライカーの想像はあらぬ方向へと既に暴走し始めていたのであった。
「ふーん。ねえ、それ取ってよ」
「!?」
「キミの素顔が見たくなったの。ね、怪しくないなら顔くらい晒せるでしょ?」
躊躇う気配さえないリオの言葉にストライカーはこれでもかと言うくらいに身じろぎをして見せた。
「ねー、見せてってばーぁ」
「だだだ、駄目ですゥ!」
顔を押さえながらストライカーがイヤイヤと後ずさって行く。
「えー? 何でよゥ。減るものじゃないでしょ? 顔見せてくれたらチューしてもいいよ」
唇をとがらせながらリオが不満げに呟いた。チューの言葉に修一が「ええ!?」っと驚いた。最近の子は何でそう貞操観念が低いんだ、と心の中で嘆いた。
「トップシークレットですから! これは! 企業秘密ですよ!? だってそうでしょ! 着ぐるみは脱いじゃあイカンでしょう! 子どもの夢、壊すでしょう!?」
「そんなカタイ事言わなくてもいいじゃん。別にそういうショーとかに出るんじゃないんだしぃ」
やめときゃいいのにと思うがリオは引き下がらない。
「なななな、そそそ、そんなに言うならまず君のスッピンを見せなさい!」
「えっ」
その言葉にリオが見るからにそれはイヤ、という顔をした。……この仮面の下で、こやつは今一体どんなツラをしているのだろう。泣いているのか、はたまた笑っているのか……くぐもった声からはそれさえも予想がつかない。
「まあまあストライカーくん、落ち着いて。ねっ?」
鼻息を荒立てている(多分)ストライカーをいつもの調子でなだめるのはルーシーだ。どうやらこいつ、上下関係は重んじるらしいのでルーシーの言う事にはめっぽう弱い。すぐにくぐもった声で謝罪の言葉を洩らしたのちに、ストライカーは元のソファに座り直した。
「にしても、二人とも遅いなあ……」
ルーシーも時計を見ながら流石に心配顔だった。
「……。俺ちょっと見て来る」
了承を得ぬうちにミツヒロが立ち上がったかと思うと傍らのショットガンを手に取る。
「み、見て来るって……」
修一が驚いてミツヒロの腕を握り締めるとミツヒロは渋々といった感じに振り返った。
「近くまで。いいだろ、別に」
「け、けど……危ないよ一人でそんな……」
ルーシーがどうでるかと思われたが、すぐさま銃声が二、三発聞こえた。一同に戦慄が走る。
「お、おい。聞いたか今の!? 近くで銃撃戦が起こってる」
ミツヒロが叫ぶとルーシーはやけに落ち着いた様子で頷いた。
「そうですねぇ」
「いや、そうですねぇ、ってお前……助けに行かねえと……」
ルーシーはカーテンをちょっとだけ捲って隙間を覗きこんでいる。外の様子を確かめてから、ルーシーはちょっとだけほくそ笑んだ。どういう意味合いが含まれているのか分からないが。
「大丈夫ですよ。やっと到着したみたいです」
言葉通り、すぐさまチャイムがなった。
顔出し初めてのリオ嬢でした。
モデルさんとして渡した画像が
ハーフの女の子だったので
これをもっと若くお願いします! とか
結構めちゃくちゃな指示出してました
言うまでもなくリオのモデルは
AV女優のRIOさんです
一昔前のAV女優ってこんなに可愛い娘さんが
全然いなかったそうで美人が出てきたのは
ここ最近だそうですねえ。
そういった意味で美人女優の先駆けって誰なんだろう。
及川ナオさんか? ってBLサイトで何の話してるんだ私という奴は