「チカ、抱き枕ないと寝れないんだって?」

コヨミがパシリををうりうりしながらなんともなしに言った。「あ言ったらマズかった?」おそい!

シトも居るのに、 聞かれた

無表情だけど絶対こいつ「ふ」笑った!


ちが、枕じゃなくても可!と言いそうになってとどまる。自爆行為だ


バラした人物なんて一人しかいない。

「あー...、大丈夫!あたししか知らないから多分」

シトのやつ知ってんじゃねえか!多分かよ!

俺はいろんな意味で顔を真っ赤にして、別の部室に居座る犯人の元へと全力でリターン。



バーンとおもっくそにドアを開く。


「おーどうしたのチカちゃん。激しいな」


そいつは...いや芝は


のほほんとマグカップを両手にもって出迎えた。湯気が出てるからホットだろう。


「てめえ芝俺の秘密いわないって、ゆってねえけどふつういわないだろまじありえねえしひでえなんでそんなはなしすんだ!!」


ギャーギャー喚いていると芝は俺を見ながら



その手に持つホットの何かを飲んだ。



「きいてんのかよ!!」


ほーっと吐かれる息が、あったかそうに白くなっていたのが余計ムカつく。

まだ喚こうとした俺に


「まあまあ落ち着けよ」


と隣のベンチを叩くから、怒りに息を切らせ(喚いたせいだが)座る。


不機嫌にしてると芝が湯気を放つマグカップを寄越してきた。


「飲めよ。あったまるよ」


流されてそれを手に取って一口飲んだ。


あったかい。ゆずみつだ


「うめえ」
「だろ。特製ゆずみつ」


ほーっと息を吐くと白い息がでた。


「ガキの頃から好きでさー冬になるとよく作るんだよね」


もう一口含む。


手作りのあったかい味だ。

芝メイドゆずみつ。


内容をきいているのかはあやふやだったけど、のんきな声がBGMになっていた


なごむ。


「――で、なんだって?」


もう一口含む。


手作りのあったかい味だ。

芝メイドゆずみ「ねえ」


「ん?」
「用あったんじゃないの」
「用?」

なんだったっけ。


もう一口。


ほーっ うめえ。


「忘れた」


ゆずみつは空になった。


飲み干してしまったのと、用を忘れたのに ニヤリと芝の真似をして笑ってみせた。


芝は 仕方ないやつ とでもいうように緩く笑ってデコピンをしてきた


「いて」








なんぞこれ

2012/11/13

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