「おっしゃいけぇー!!」
効果音があるならバッシーンと思いっきり音が背中で弾けていたことだろう。瞬間に画面の中の俺は死んだ。

いってしまえばノリだ。ゲーセンでユウジと画面中で銃撃戦をしていた。
俺はこういったゲームが案外得意だった。
対してアイツはクソだクソ。すぐにおっ死にやがってゲームオーバー。敵を打ちまくる俺を隣に、ユウジはコンティニューせずに眺めていた。やがてヤジが飛んでくる。クソのくせにうるさいことありゃしない。
ラスボスを前にチャンスはのこりひとつ。手汗握るのは俺だけじゃなかった。ヤジを飛ばしていた野郎が背中をぶったたいた所でゲームオーバーだ。クソくらえ。
「っだー!死んだ!おま、邪魔すんなや!」
「お前クソやな」
「ちょおだまれやクソ」
ユウジが100円玉を財布から取り出す。俺も財布から取り出した。
「お前、もう二枚予備に握ってたほうがええんとちゃう?」
いやみを言ってやれば
「うっさい1枚で十分や」だそうだ。
小銭を入れいざ、コンティニュー。ラスボスをぶったおすまで学生鞄を地面に放り熱く激しく打ち続けた。
「死んだ!」
「ザコ!」
ユウジがやっぱりもう100円を入れるハメになっている。俺はもう隣のやつなんか知らずに敵の頭をぶっ放した。ユウジがコンティニューする。
「うおりゃー!」
「くたばれー!」
お互いいつの間にやらブレザーを放り出し爽やかな汗を滴らせていた。そして口汚くゲーセンで喚いていた。
そうしてラスボスを倒したんだ。感激だな。俺たちはまるで試合に勝ったかのように汗だくで湿ったシャツで抱き合った。すぐに離れて「気色悪いわ」なんて罵りあいながら爆笑している。


ああ、なんて異様な光景だったんだろう。





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改行がめんどくなりました。
読みづらくてすみません(汗

最近この二人がテニスのマイブーム!







銃撃戦(謙也とユウジ)

2012/10/10

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