こうないれんあいきんし


ギャグ甘(学パロ)
ヤソウ様へ 16700Hit記念



カツ、カツ、カツ、

規則正しいヒール音が真っ白な廊下に響く。その音が聞こえた瞬間、生徒たちはみな静かになり、席について彼女がドアを開けるのを今か今かと待ちわびるのだ。しかしこのクラスの一員のうちはイタチだけは彼女のことをあまりよく思ってはいないようで、他のクラスメイトを見回しては溜め息をつく。


「なんでまた…あんな破廉恥な女教師のどこが良いのか、俺には理解しかねる。」
「あ?何言ってんだお前、胸はあるかないかならあった方が絶対に良いだろ?だったら見せるのが正解だろ!」
「…その論理が分からん」
「お前はそれでも健全な男子か?」
「なんとでも言え。」


しかしそう言って飛段を軽くあしらった直ぐ後に噂の女教師から声がかかり、思いもよらぬ出来事に彼は驚いた。


「あ、うちはイタチくん、昼休み私のところに来るように。」
「…は、」
「イタチくん、学級委員よね、頼みたいことあるから絶対に来なさいよ。」


そして彼女はイタチの返事も聞かずに教室を後にする。イタチはただ口を開けたまま唖然とし、隣では飛段がつまらなそうな顔をして彼を睨み付けていた。更に、嫌だ嫌だと思っていることに限ってその時は早く到来してしまうもので、気が付けばあっという間に昼休みになり、イタチは仕方なく女教師が居る部屋の前に足を運んだ。


「…入りたくないな…」
「イタチくん、そんなとこで何してんの?入って入って。」
「え?あ、はい」


やっぱり引き返そうと思った矢先、丁度後ろから歩いてきた女教師に捕まってしまい、イタチはそのまま部屋に押し込まれる。彼が通っているこの学校は1人の教師につき1部屋ずつ個室を持っているのだが、女教師はイタチを自室のソファーに座らせると満足そうに笑った。


「うん、やっぱりなかなか良い男ね。」
「…用件はなんですか?」
「直球ねぇ…イタチくん、私と付き合って。」
「先生も直球ですね。」
「その方が良いじゃない。それで、返事は?」
「なんで俺があなたなんかと」
「私があなたを好きだからよ、それ以外に理由なんてないわ。」


脇目もふらずに突っ走る女教師に苦笑しつつも、イタチは彼女と攻防を繰り返す。が、既に意外にも彼女の外見とは裏腹な、真っ直ぐで素直な性格が彼の心を掴んでしまっていた。(既に負けが見えている)これがいわゆるギャップ萌えというものなのだろうか。


「だが、年齢的にも」
「年齢なんて関係ないわ、好きな気持ちがあればそれで良いのよ!それにまだ私は大学卒業したての23歳!」
「…まぁ…確かにそうかもしれないが」
「もうハッキリしなさいよ、好きなの?嫌いなの?」
「…どちらかと言ったら…好き、だと思う…」
「じゃぁ良いのね!」


そう言った瞬間に笑顔で抱き付いてきた彼女を突き放すことも出来ず、イタチは仕方なく彼女の背に腕を回す。すると今度は唇にキスが降ってきた。


「せ、先生、」
「何よ、それに先生って呼ぶのやめて、名前で呼んで。」
「…○○、」
「上出来♪あ、ねぇねぇ、」
「なんだ」
「次の授業サボって…イイことしちゃう?」


俺の首に腕を回して妖艶に微笑むこの女性-○○-に溜め息をつきながらも、どうやら俺は彼女を拒むことが出来そうにない。




(良いじゃない別に減るもんじゃないし。)
(…白濁が減ります)
(大丈夫、還元するから)
(倍返しじゃないですか…)


2009.4/3
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thank you!! :)



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