3号室の歌声B
ヤッホー、先週の続きだよ!!
次郎っていうのはボクの事で…、この2人は研究所の所員なんだって。
金沢「あらあら…、びっくりしちゃったかしら?」
マナ『私の名前…。』
金沢「あっ、ちょっとごめんなさいね。
あなたは次郎くんとこの…。よね?」
え!?っと驚くボクに中年らしい女性が耳打ちをした。
春華「…っ!?父さんを知っているの!?」
まぁね。とその女性が笑った。ボク的に怪しい過ぎて笑えない。
櫻井「さぁ、行きましょうか。所長がおまちかねですよ(笑)」
マナ『次郎も一緒に?』
春華「…う…ん?」
マナ『良かった。』
でもさ…、靴くらい履こうよ。
半ば強引に怪しげな研究所とやらに連れてかれちゃったわけで。
で。目の前にいるおっさんが所長?っていうかただのオヤジにしか見えないんだけど。
細川「君が彼のねぇ…、愛里おはようさん。」
マナ『あれ?うそつき!?』
春華「うそつき!?」
金沢&櫻井「「浅葱(あさつき)よ。(です)」」
ぴっこんと音がなったみたいに彼女が笑って可愛いんだけど。
なんかイライラする。
マナ『あ〜あ、浅葱ー!聞いて、次郎がやっと会いに来てく…。』
春華「だから、次郎じゃないから。ボク帰るよ!!」
細川「ふ〜ん、青春してるな…。」
マナ『なにそれ?』
金沢「ふふっ、ところで私のこと忘れちゃったかしら?」
櫻井「ヒントは…、次郎くんかな?」
う〜んと首を傾げて、考える彼女。これは後で聞いたことなんだけど、中年の女性は父さんの元カノだったらしい。
まぁ、これでいろいろあって…、長いから少し省くよ。
慊人「よう、きたか?」
清水「以外と早かったですね。」
春華「愛里に何させようとしてんの!?」
マナ『次郎…?』
浅葱のおっさんから愛里が怪しい2人に連れてかれたって聞いて、捜したら崖っぷちにいた。
だから次郎じゃないんだってば!!
清水「では、教えて差し上げて下さい?」
春華「…え!?」
若いほうの男が愛里に耳打ちする。
彼女はとても震えてた。
春華「…うあ!?…愛…里!!」
異変と同時に痛みが伝わった、愛里の小さな手がボクの首を締め付けている。
清水「人魚姫さん、彼を海に落として差し上げて下さい。
これでおしまいです(笑)」
マナ『分かった…。』
春華「…っ!?」
一気に崖側にボクは押され手を離した愛里を見た。
かすかに愛里が泣いているようにみえた、そして断崖からボクは落ちた。
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