10号室の誤解A

さっきまでの元気がないあつみちゃんに俺は聞かれてしまったのかもしれないと焦る。


彼女と2人でカメラの前にたつ。


細川「はーい、じゃ撮るよ。」




今日の衣装は制服、白いブラウスにチェックのズボンに紺のニット。
彼女も似たような色でぶかぶかのニットが可愛いがあつみちゃんに笑顔がない。



細川「あ〜、あつみちゃん。」



朝来「はい…。」



細川「無表情だから笑ってくれる?」」


朝来「え!?そうかな?」


金沢「…うん。」



彼女に聞かれてうんと答えた。カメラマンの瑞樹さんはとりあえず耀と雄からとることになった。




柊「どうかした?」


朝来「へ?ううん、何でもないよ。」


金沢「何でもなくないと思うけどなぁ。」

マナ『そうね、多分。さっきの私たちの会話の所為かしら。

別に私は好きって言ったわけじゃないのよ。』




あつみちゃんの親友である聖さんが誤解だと説明してくれた。


朝来「じゃあ、川上くんとなんの話してたの?」


柊「だからあれは。」


金沢「ちょっとまて!」



シークレットブーツの事だけはバレるのは勘弁してくれよ。

慌て奴を制した。



柊「ぐふっ!」



朝来「剣くん、大丈夫?」


柊「うん、大丈夫。俺はあつみちゃんが好きだよ。」



こいつは口を開くたびに彼女に好きって言ってるようだけど伝わってない。
撮影が終わったのか耀と雄が加わる。


朝来「うん、私も好きだよ。だって友達だもん。」


柊「あつみちゃん…。」


清水「またか、懲りないな。」


春華「本当だよね!次、聖と剣だよ。」



マナ『そう、わかったわ。』



金沢「ん?」



彼女は目だけで俺に早く告白しろとでもいいたげにカメラの前に行った。




朝来「ねぇ…、川上くん。さっき聖ちゃんとなんの話をしてたの?」


金沢「え〜と…。」


清水「ちゃんと言っておけ。」



春華「シークレットブーツの事。」


朝来「シークレットブーツ?」


春華「そう、彼の靴はシークレットブーツっていって。背をごまかすために使われるんだよ!」



ね!と雄に言われた俺は隠していた秘密を彼女にこうしてバレてしまった。



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