紫の蛇
まだ雪が残る頃、家に帰ろとするとまたぎさんが3人ほどいる。
「危ないからこのさきははいるな!」
「はいるな!ってここ私の家なんですけど…。」
構わず私は家に入ろとすると巨大な紫色のへびがいる。あまりの大きさにびっくりだったが無視して家に入ることができた。
家には1人の少女がいて親友から預かっている大切な女の子で、父親が迎えにくるから渡さないでと言われている。
「ただいま〜、外に変なへびいるから出ちゃだめだからね。」
「うん、わかった。」
雪が溶けた頃、へびは私の家の玄関を壊す。屋根の一部が落ちてくる。
「だー!バカへび、玄関を壊すなよ!!」
ぎゃ〜、ぎゃ〜
へびは玄関を壊し逃げて行った。何故か被害を受けたのは私の家だけ、となりの山崎さんの家が数ヶ月前と違ってお城のようになっていた。
それからまた少しするとへびが日向ぼっこしている。音楽が聞こえてきて見るとおむかいさんのほうから小学校の吹奏楽部がいる。
「はぁ?なんでここにへびがいるの?」
「あら、いいじゃない?ドクダミ草のところこないだ、コンクリートにしたでしょ!気に入ったみたいね!!」
「気に入られても困ります。」
いきなり、へびがまた玄関を壊そうと近づいてくる。ヤバいので女の子を連れて逃げる。
ぎゃ〜、ぎゃ〜!!
また玄関が壊されてこんちきしょうと怒ると女の子がいない。
「あれ?いない…。お前の所為で連れて行かれたじゃん!!お前は回し者か!?」
ぎぎゃ〜
へびは私を無視してどこかに逃げて行った。二度とくることはなかった。
終わり。
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