始まりの日
夢を見た、後ろ姿の彼の顔はわからないけどその人は大切な誰か。
名前を呼んでも止まってくれない。
『……っ!?』
「 。」
『…え?』
そこで目が覚めた。隣のベッドには高校の時から親友の立川真純(たちかわますみ)が欠伸をかいて起きてる。
「おはよう〜、とりあえず朝ご飯行く?」
『ん?…うん。』
「ところでさ…、なんかうなされてみたいだけど夢でも見たの?」
ベッドの上で胡座をかき、真純が不思議そうに尋ねた。
だが、名前は覚えてないようだ。
『さぁ…?よくわかんないけど、なんか悲しかったかも。』
「そうっか、覚えてないなんてしかたないね。」
着替えを済ませて2人は食堂へ、すでに席は生徒で埋め尽くされている。
真純がある人を発見。
「あっ、杏里!」
「あぁ!!真純とモデル名、おはよう!」
『「おはよう!!」』
彼女は武藤杏里(むとうあんり)背が高くモデルで名前と時々、一緒に仕事をする。
3人はちょうど空いてた席に座り朝食を共にとる事に。
「今日から始まるけど、一体どうなるのかしら?」
『どうって?』
「それしてもその服…、地味じゃない?いつものお色気はどうしたの?モデル名ぽくないよ。」
「いいじゃない、私は好きよ。色気を出せばいいってもんじゃないし。」
地味かな?っと名前は首を傾げる、一言で言えばやはり地味である。
そして彼女達がいるここは結婚をする為の施設、すべて未婚者なのだ。
次ページ
栞[back]