再会
『さっき、変な人から助けてくれた人だよ。』
「なんでさきに言わないの!?」
『…ごめんなさい。』
「もうっ、いいから。ね!」
絡まれた事を言わなかった、名前に怒った美空。繭子が宥めた。
「しかたないなぁ…。」
「名前ちゃんは何を飲む?」
恭子ママが飲み物を聞く。合コンの参加者はすでに揃っており、ビールが配られている。
『…あのっ、ウーロン茶がいいです。』
「ウーロン茶!?君、二十歳超えてるんだよね?」
参加者の1人、新井司(あらいつかさ)が訊ねた。
「司君、名前ちゃんはお酒飲めないんだよ。」
「もしかしてなんかあったの?」
『…いえ、そうではなくて。』
自分のビールを飲ませようと司は彼女に差し出すが拒否反応。
『ひぃ…、お酒は嫌いです!』
「いや、いや、ほら!」
「司、やめてあげて。清弥が…。」
「おい、やめろよ!嫌いだってんだから。」
鋭い眼差しで司を睨む彼は近藤清弥、腕を組み名前の前に座っていた。
「はい、はい。参加者も集まったから始めるわよ。」
見かねた恭子ママが仕切り合コンが始まった。
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